File 256 吉澤野球博物館資料展示室

本中山にあった「File 037 吉澤野球博物館」が2014年に閉館した後、
展示物は船橋市へ譲渡されました。
そして今年、その展示物が船橋アリーナに展示されているという。
はたしてどのようなところなのか?

【所在地】船橋アリーナ 千葉県船橋市習志野台7丁目7−5−1
【交通手段】東葉高速鉄道 船橋日大前駅から徒歩で10分程度。
【HP】船橋アリーナのHP


2017/09/03 訪問

以前レポした「File 037 吉澤野球博物館」ですが、
2014年に閉館した後どうなったかといいますと、館長はものすごい資産家なのか、
博物館の建物、土地、そして展示物を丸ごと船橋市に寄付したとのことです。

それらを合計した価値は、なんと約14億円だそうです。

おそらく船橋市は、寄付を受けられる条件として、博物館の展示物を別の場所で公開する約束ぐらいはしていたのではと思います。

それから2年後の2017年4月22日。
船橋アリーナに、寄付された資料を展示する場所がオープンしました。

前の博物館に行ったことがある自分としては、どう変化したかが気になりましたので、
これらの話を聞いた後は行くつもりでしたが、1つ気になることがありました。

それは船橋アリーナが、プロバスケットボールチームの本拠地として使われることになったことです。

2016年にスタートして、今年2年目のプロバスケットリーグ。
初年度に大健闘した「千葉ジェッツふなばし」の本拠地は、船橋アリーナとなっています。
その2年目のリーグで初の「カップ戦」が9月に開催されるというので、そのタイミングで訪問してみました。



船橋アリーナの最寄駅は、東葉高速鉄道の船橋日大前駅です。
もちろんその名前のとおり日本大学のキャンパスがあることで有名な場所ですが、
船橋アリーナがあることでも有名です。

他にも北習志野駅からもバスで行けるようですが、この近辺の道路は日常的に渋滞しているので勧められません。
迷わない可能性も考慮すると、他の駅よりこちらの駅で降りて行ったほうが無難です。



船橋アリーナがある西改札に出ると、
この日開催のカップ戦について書かれたものがありました。

プロリーグが始まって2年目なので、このへんの手際は上々というべきなのか。



東葉高速鉄道も、会社を挙げて応援しています。

でも、養生テープなのはちょっと・・・

壁を塗るほど流行っていないのは、最寄駅というと微妙な場所だから、かもしれませんね。
もうちょっと知名度があがったら、駅の一部をチームカラーに塗装するぐらいはしてほしいところですね。



駅を出て、船橋アリーナまで歩きます。
脇道にはのぼりが立っていて、盛り上がりを感じさせます。



途中の民家に貼られた、Bリーグのポスター。

民家に張られたポスターといえば、そうかそうかのポスターが定番ですが、
それ以外のものを目にできたのはかなり稀なケースだと思います。

そもそも住宅街の道を通らないと行けないような場所でプロスポーツをやっているんですよね。
帰るときは、運営関係者が「静かにしてください」と書かれた札を掲げて監視していました。



というわけで、船橋アリーナ到着。
メインアリーナとサブアリーナを結ぶ渡り廊下には、横断幕が掲げられていました。



サブアリーナの入口です。
バスケ関連は後回しにして、まずは吉澤野球博物館がどうなったかを探ります。

早速入ってみると・・・すぐにありました。
入口すぐ横の事務所の隣で、正直考えられる中では最良の場所ではないかと思います。



これが復活した「吉澤野球博物館資料展示室」です。
残念ながら閉館した場所と同様、展示物は撮影禁止です。

・・・・正直言って狭い。

閉館した博物館の野球部分は、これの6倍ぐらいの広さでした。
それも展示物がありすぎて、隙間がほとんどなくびっしり並んでいたのですが、
ここは重要なものだけをピックアップして、壁面3面にゆとりをもって展示しています。

おかげで見やすく、注目すべき重要なものがわかるのですが、
魅力だった「資料が多すぎることから感じた圧迫感」がなくなったのが残念。

おそらく、もともとの博物館の資料の1割ぐらいしか展示していないと思います。
特に博物館の2Fにあった骨董品は全くありませんでした。
ま、それらは美術館に置くのが妥当で、ここに展示するのは相応しくないだけとは思いますが・・・




この展示場のすぐ隣には、部屋ではなく廊下のスペースを使って壁面に展示があります。
なんだか広々として居心地が悪い。
もうちょっと有効なレイアウトがありそうな気がするんだけどなあ・・・



こちらは資料館とは別の場所にある、
船橋市出身のスポーツ選手が表彰されると掲示される場所です。

プロ野球は3名。
プロ野球ファンなら、いずれも名前を聞いたことがある選手かと思います。

バスケの選手はまだありませんでした。
これから名の知れた選手が出てきて、ここに掲示されていくのでしょうか。


あと、林選手は帰郷したらプレートにサインを書きに来てください。



さて、プロバスケットボールリーグのカップ戦を観に行ってみます。

開催されているのは、当然メインアリーナ。
当然ながら入場券が必要なので購入しますが・・・立ち見以外は売り切れ。
かなり人気があることが伺えます。

2試合見れるので若干割高で、立ち見で3500円でした。

別の日の前売り券も販売していたので、それを見てみると、
一番前の特等席が1万円〜8000円、普通の指定席は5000円〜3000円といった感じでした。



入ってみると試合の最中でした。
3位決定戦ということで、栃木と川崎が戦っていました。

なお、カップ戦に出場している4チームの去年の順位を見てみると・・・

栃木 46勝14敗 東地区1位、チャンピオン
川崎 49勝11敗 中地区1位
A東京 44勝16敗 東地区2位
千葉 44勝16敗 東地区3位

全チームが強豪です。
ですが、栃木と川崎が敗退して3位決定戦を戦っており、
千葉とA東京が優勝決定戦に進出しています。

初のカップ戦ですから、初代王者となると箔がつくのは間違いない。もちろん千葉を応援します。



初のカップ戦ということで、セレモニーも豪華。



そして試合スタート!
会場は大盛り上がりです。



2時間ほどで試合終了。
結果は・・・



初のカップ戦優勝はA東京の手にわたってしまいました。残念。
接戦のように見えるスコアですが、後半は後手に回ってしまっていました。
ですが、十分に勝てる範囲のスコアでしたし、今年もリーグ戦は健闘してくれると思います。
がんばれ千葉ジェッツ船橋!!!


とまあ、こんな場所でした。

吉澤野球博物館の貴重な資料がここに復活できたのは、素直に喜ばしいことです。
ただ、展示方法がちょっとスタイリッシュになりすぎているのが考え物。

展示室の展示スペースは壁面だけで中央にまだあるので、
ガラスケースを置いて、展示物を増量してほしいかな、と思いました。
今のままだと観る人が減っていき、いつのまにか消えていた、ってことになりそうで・・・


以上、吉澤野球博物館資料展示室をお送りしました。

>>Return