File 258 ホワイトガウラーメン

千葉県のゆるキャラ躍進の裏で、
ひそかに表舞台から消えようとしているキャラの名前を冠するラーメン。
はたしてどのようなものなのか?

【名称】大衆中華ホサナ
【所在地】千葉県袖ケ浦市蔵波台2−23−23
【交通手段】車かバイクで
【HP】袖ヶ浦市観光情報のHPから


2017/12/17 訪問

今年開催された「ゆるキャラグランプリ2017」では、
千葉県成田市の「うなりくん」が見事グランプリに輝きました。

ゆるキャラグランプリが開始された2011年以降、千葉県勢の成績はどんな感じなのかというと・・・

まず、ゆるキャラのスターダムをのし上がったふなっしーは、
この2011年時点で別格の存在となっているためか、投票対象になっていません。

うなりくんは、初回から連続出場した甲斐があってか、今回のグランプリ獲得につながっています。

千葉県代表ともいえるチーバくんは意外にも上位にランクインしておらず、苦戦中です。

他の千葉県のキャラクターはどちらかというと泡沫候補的な存在で、上位を望めそうな印象は見受けられません。

ちなみに今年、うなり君の次に順位が高かった千葉県のゆるキャラは、
40位の「しろい地底王国忍者じねんじゃー」です。キモい・・・

それはさておき、残念ながら今年の出場をもって、ゆるキャラグランプリを撤退するキャラクターがいます。

袖ヶ浦市のマスコットキャラクター「ガウラ」です。


※袖ヶ浦市HPの公式画像を引用
名前の由来は「そでがうら」から一部とった、そんな感じです。

正直、このページで初めてその姿を目にする方も多いかもしれません。
肝心の着ぐるみ姿のほうは「やる気まんまん」のオットセイにしか見えないってのが・・・(よい子は検索しないでね)

ようやく本題です。

そのガウラくんの名前を冠した「ホワイトガウラーメン」なるものが、
袖ヶ浦市のご当地グルメとして売り出されています。

2010年にガウラくんは生まれ、翌年からゆるキャラグランプリがはじまりました。
それに合わせて開催された袖ヶ浦のグルメ大会で、こちらのラーメンが優勝。
そのままゆるキャラとセットでご当地グルメとして宣伝され、現在に至ります。


残念ながら千葉県のご当地ラーメンという世界は、強大な3つの存在があります。
千葉県の3大ご当地ラーメンとは、竹岡ラーメン、勝浦式タンタンメン、アリランラーメンの3つ。
ホワイトガウラーメンはそれに全く太刀打ちできていない印象ですが、実際の味はどうなのか。

この日訪問してみました。




市原から木更津に長い直線が続く、国道16号の工業道路部分。
この工業道路の終端にあたる、左手に野球場が見える緩いカーブのあとの立体交差で県道287号に入り、
内陸側に(左折)進んでいくと、「蔵波台」という住宅地に続く交差点にあたります。

ここを右折します。



戸建てと団地が混じった住宅街の坂道をあがっていくと・・・ありました。
「大衆中華ホサナ」です。

こちらが元祖「ホワイトガウラーメン」のお店です。



店頭には「ホワイトガウラーメン」を宣伝するのぼりがたっています。
車は4台停められますが、私が土曜日に訪問した13時半ぐらいでは1台だけでした。
おそらく人気店だとは思うので、12時台を避ければスムーズにいただけるかもしれません。

そして訪問にあたって1つ注意点があります。
こちらの元祖のお店ですが、日曜日が定休日です。



店の窓壁にはホワイトガウラーメンのアピール。
立地もありますが、このラーメン以外が目的の方は近所の住民ぐらいだとは思いますが。



入るとすぐにガウラ君の登場。

有名人のサインも結構ありましたが、
おそらく2011年のB級グルメ大会で優勝した直後に、
マスコミに取材されたときのものだと思います。



ゆるキャラグランプリの報告。
今年が最後の挑戦、過去最高の順位だったとのこと。

ちなみに過去6回出場の戦績はこんな感じです。
順位は総合ランキングのほうです。

2012年 313位 1988票
2013年 371位 4952票
2014年 290位 8857票
2015年 434位 5757票
2016年 471位 3384票
2017年 145位 11167票

2014年にいったん盛り上がった熱が冷めてしまったのが致命傷だったのでしょうか。
最後の挑戦の際は組織票で高い順位を狙ったようで、
かなり票数が増えていますが、玉砕。
ゆるキャラの世界は厳しい。

カウンター席に座り、メニューチェック。
メニューはいろいろなものが掲載されていますが、
ここに来てまでホワイトガウラーメン以外のものを頼むわけがない。

美味いといわれるチャーハンとのセットを発注。


出てきたのは・・・



広報媒体で宣伝されている、そのままのビジュアルのラーメンが出てきました。

スープは真っ白、長いバラ肉のチャーシュー、小葱が色を演出。

博多のトンコツラーメンだと思えば、色は白でも不思議ではないのですが、ここは千葉。
真っ赤な勝浦式タンタンメンは許容できても、真っ白は違和感を感じます。

いただきます。



ズルズルズル・・・・・




あれ?意外とうまい。

そして、他では味わえない、ものすごくオリジナリティの高いラーメンです。


味を簡単に説明すると、
クラムチャウダーの甘さを控えめにして、さらさらにしたスープのラーメンです。
味付け的に海鮮が入っていそうなのですが、具はネギとキャベツと大きなチャーシューのみ。
チャーシューはは角煮的な感じでホロホロでうまいです。
正直、「奇食」的なジャンルのものだと思っていましたが、ナメていました。
普通にうまいです。クラムチャウダーが嫌いでなければ、おすすめできます。


ラーメンは美味いけど、いまいち広がらない理由を考えると・・・

おそらく作るのが難しく、取り扱い店が増えないからではないかと思う。
あとは味の方向性が、日本人がおなかをすかせたときに食べたくなる方向のものでない、ということかな。

クラムチャウダーに近い味とラーメンの麺をうまくかみ合わせるには、
ものすごく絶妙なバランスが必要で、これが崩れると微妙な食べ物になってしまうのではと思います。
この立地で長年経営されているような腕のよいご主人であるからこそ、
そのバランスを成り立たせることができているのではと思います。

ですので、もしこの記事をご覧になって食べてみたい!と思いましたら、
取り扱い店は袖ケ浦市に複数ありますが、元祖のほうをいただくべきだと思います。
それから他のお店を回ってみるというのがよいかもしれません。


とまあ、こんな感じでした。

個人的には千葉県3大地ラーメンでなく、千葉県地ラーメン四天王として、
竹岡ラーメン、勝浦式タンタンメン、アリランラーメン、そしてこのホワイトガウラーメンを
推してほしいな、と思いました。それぐらい独自性があり、オススメできるものだと思いました。

以上、ホワイトガウラーメンをお送りしました。

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