File 245 関宿滑空場

千葉県最北端の江戸川河川敷に、
日本一の滑走路を誇る滑空場があるという。
はたしてどのようなところなのか?

関宿滑空場
【所在地】千葉県野田市平井123
【交通手段】東武アーバンパークラインの川間駅からバスありだが、バイクか車で行ったほうが無難。
【HP】http://www.sekiyado-gf.jp/

2015/5/4 訪問

千葉県最北端の町、関宿(せきやど)。
江戸川を挟んだ西側は埼玉県幸手市が、
利根川を挟んだ北側は茨城県の境町に隣接しています。
そんな千葉県の端っこにある関宿にある「日本一の物件」。

世間は連休のさなか、天気がよく、風がやや強め。
「飛ばす」には絶好のコンディション。というわけで訪問してきました。



国道16号が西方向の埼玉に入ろうとしている手前で、
そのまま北方面へ走るための「流山街道」へ入ることができます。

その流山街道をしばらく走ると、写真の「野田市関宿総合公園」に行くことができます。
そこの体育館を囲む道の北側のほうを走っていくと・・・



狭い道の両側にバス停がある箇所が見つかります。
なんだかシュールです。



バス停には「関宿滑空場」とあります。
今回の目的の場所です。



そこから少し進むと堤防が見え、そのたもとには
「NPO法人 関宿滑空場」の建物があります。

建物は2棟あり、片方はセスナタイプの飛行機の整備が行われておりました。



比較的路面がきれいな道路を渡り、堤防をあがっていくと・・・



おお、やっていました。
これからフライトするグループや、
フライトを終えてグライダーを畳んでいるグループが見えます。



南側はただ青い草が広がっているだけですが、
刈られているのでこの部分も一応滑空用になっていると思われますが、
ほとんどのグループは北側に集中しています。



さて、ここは何が日本一なのか。

グライダー滑空場として滑走路距離が日本一」なのです。
通常の空港なんかは地面が全面アスファルトで、
ほぼ胴体着陸して、着地後片方の羽を激しく削るグライダーには不向きです。

なので、一面が草のクッションとなったグライダー専用の飛行場、
すなわち「滑空場」が存在するわけです。
その滑空場の中では日本一大きいと。いろいろあるもんです。

考えてみればこれだけの面積で草が刈られた場所は、
ゴルフ場ぐらいしか思い浮かばないです。



グライダーは本体と左右の羽の3パーツに分かれるようで、
車で牽引できる特徴的なボックスにすべて格納できるようです。
参加しているグループの数の割にそれが多いので、
それぞれの方がマイグライダーなんてのを持っているんでしょうかね。



フライトがはじまりました。

前のセスナ機が、後ろのグライダーをロープで牽引したまま走り出し、
そのまま加速、離陸。



そしてグライダーも離陸。
原始的な方法なんですね。

カメラのアングルがスタート時からあまり変わっていないことからわかるとおり、
ほとんど距離を使わずふわっと飛んでいってしまいました。



そのまま高度と速度があがった状態で、ロープを切って、
操縦桿と風まかせで飛ぶ。いいのう。
一度は乗ってみたい乗り物ですな。



離陸後、しばらくたつと他のグライダーが着陸。

こちらも滑走路を長く使い切るかと思いきや、
着地してからあっというまに止まりました。

今回見た離陸、着陸はすべて熟練したベテランがやっているから必要な距離が短いのかもしれないが、
そうであっても、滑走路全体のだいたい5分の1ぐらいしか使っていないです。
ぶっちゃけ、日本一長い滑走路の必要性が(略

ま、どこに着陸するかという目印が空から見つけやすい、という利点があるかもしれませんが。



着陸後は数人でそのままグライダーを持ち上げて、滑走路から外に運び出していました。
やっぱり1人でなんとかなる趣味ではなさそうで、
それなりのサークルに入って協力することから始まるんでしょうかね。
柏や野田のほうに住んでいたら、こういうのを週末の趣味にするのって、
自分も楽しく、わりかしアピール度が高くてよさそうな感じですね。高所恐怖症だとダメですが・・・

最後に、色が変になってしまいましたが、関宿滑空場をパノラマ写真で。
パノラマ写真←クリックで別ウィンドウで表示されます。

とまあ、こんな場所でした。

千葉県には日本一の規模を誇る成田国際空港があり、
さらに対岸の羽田空港から離陸、着陸する飛行機を内房湾岸線から見ることができるので、
空を飛ぶものを見ること自体は対して難しくないかもしれません。

ですが、自然豊かなこの滑空場で、個人でキビキビと飛行機を飛ばす様を眺めながら、
河川敷で日向ぽっこして過ごすのも悪くはないなと思いました。
天気が良い週末に野田市のほうに来たのであれば、少し寄ってみてほしいスポットだと思います。


以上「関宿滑空場」をお送りしました。


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