File 244 千葉県花植木センター

桜の名所が多い成田周辺でも随一の桜が咲き誇る、
歴史はあるがあまり目立たない植物園。
はたしてどのようなところなのか?

千葉県花植木センター
【所在地】千葉県成田市天神峰字道場80−1
【交通手段】車かバイクで。
【HP】ありません。

2015/3/31 訪問

発売2日後に巷で話題のデジカメ「COOLPIX P900」を入手いたしまして、
1年ほど欠けていた「高倍率ズーム機枠」が再び戦力として加わりました。
HPの更新頻度が最近減っていますが、これで盛り返していきたいところです。

それはさておき、3月末は桜の開花の真っ盛り。
手に入れたばかりのデジカメに慣れるため、桜の撮影はうってつけ。

で、その桜の名所のリサーチをしていたら・・・
なんと桜の名所なのに、この日ちょうど営業終了となる場所があるようです。
その場所とは成田市にある「千葉県花植木センター」。
大げさだとは思いますが、後世への記録も兼ねて訪問してみました。



グーグル地図から。

この場所があるのは、成田空港の東側滑走路のすぐ横。
三角形の敷地をいっぱいに使って、植物の展示をしています。



例の神社がある東峰地区の交差点から北側に進むと到着。
花植木センター前の道路は、桜並木が美しい色を放っていました。



正面入口。
千葉県花植木センター」とあります。
入口からピラミッドみたいな花壇が見えています。



そしてこの日、「平成27年3月31日をもって閉園」という、
残念なお知らせの看板もありました。



入口すぐのところにある、三角形の園内案内図。
微妙に園内図を描きにくい形状・・・



入口から見える風景はこんな感じ。
整然とした公園のような風景が望めます。



この場所は入場無料です。

入場無料で採算がとれているかがわかりませんが、
閉園するから赤字なのかもしれません。
あるいはこの場所を別の用途に使う話があるのかもしれませんが、
ただ、成田には空き地がたくさんあるので、この場所を使う理由はなさそうですが・・・



北方向(さきほどの園内図の右側)に進んでみます。
桜、梅、松、竹、椿等の日本庭園向けの草木が多めです。



日本庭園風のレイアウトで、展示されています。

レイアウト的に雑に見えるかもしれませんが、
こんな状態なのに枯れ木や雑草がありません
かなり高度な技術で念入りに手入れされていることがわかります。



あとは庭師がよく手入れしているアレとか。



水回りもありますが、さすがに個人ではここまでできない。

この場所の主な役割は、公営の造園事業の商品展示がメインなんではないかと。

たとえば公園を作るとして、お偉いさんがここを見て回って、
「公園のこの場所にはこんな雰囲気があるといいな」と注文をして、
設計士が注文にこたえられるように花や植木を組み合わせていく感じかなと。



この時期は桜もよいですが、椿も見事な花を咲かせていました。
というか、なんで旬の花が多いこの時期に終了するんだろう・・・
春の花が終わった後の梅雨の時期とかにすりゃいいのに。



広葉樹、針葉樹ゾーンかな。
いくら成長が早いとはいえ、公共事業でスギの植樹は勘弁な。



園内のほぼ中央には「展示館」がありましたが・・・



やはり閉まっています。

おそらくですが、この場所は造園に関する技術講習も行っていたみたいで、
そういったことをする教室があったんではないかと。



敷地の南側はほとんどがビニールハウスで、
そのうち自由には入れる、いろいろな植物が展示されている1棟に入ります。



ぎっしり詰め込まれていますが、定番は押さえています。
熱帯植物館で見るような珍しいものはなく、
あくまでも一般流通が可能なものに絞られているようです。



三角形の敷地の真ん中から半分は植物を育てるための施設のようで、
裏門のようなものがありましたが、解放されていました。

国際都市成田らしく、英語の記述もあります。
そういえばこの日も外人のお客さんを見かけました。
この日でラストということは伝わっているんでしょうかね。



裏門近くに貼られていた園内図。
半分にカットされていていますが、色あせているためこちらも微妙にわかりづらい・・・



この先はこの施設の「本業」である種苗栽培を行っている場所のようです。
見るべきところはなさそうなで、これで引き揚げます。



駐車場に戻り、桜を眺める。

おそらくですが、この場所が閉館しても、道路沿いの桜は大丈夫なんじゃないかなと思う。
駐車場が来年も現状維持でコンクリのままなら、
わざわざ混んでいる「さくらの山」や「さくらの丘」、成田山なんか行くよりイイと思います。



桜がほぼ満開の中、世間にあまり知られることなくその役割を終える施設。

千葉県花植木センターは昭和55年(1980年)開園で、
この日の閉園まで実に35年間。どちらかというと長寿の施設だったと思います。

ここの閉鎖理由は不明ですが、理由がどうであれ、
35年ものも間に、千葉県を花とみどり豊かな都市にした功績があるかもしれません。
この日撮った桜の写真を使って、別れではなく「卒業」という形で見送ってあげたいと思います。


以上「千葉県花植木センター」をお送りしました。


>>Return