File 241 喜望の丘

鴨川にある県内随一の巨大病院を見下ろす丘に、
個人で作った展望施設がひっそりと築かれている。
はたしてどのようなところなのか?

喜望の丘
【所在地】千葉県鴨川市東町 以下不明
【交通手段】車かバイクで。
【HP】ありません。

2014/11/22 訪問

数日前のとある日、ネットサーフィンをしていたところ・・・
入れるとはおもっていなかった物件に入っているレポートがありました。

場所の名前は「喜望の丘」。

鴨川シーワールド、亀田総合病院のあるエリアから北上すると、
陸橋からその場所が見えます。
それが入れる場所だということで俄然興味を持ち、早速訪問してきた次第です。




こちらは安房天津駅。
以前レポした「第二袋倉ダム」の最寄駅ですね。
なぜこの駅の近くから行くかというと、普通に国道を走ってしまうと、
陸橋で交差点の上を通過してしまうからです。



その安房天津駅から鴨川シーワールド方面に向かいますと、
東山交差点にたどりつきます。
こちらも第二袋倉ダムでおなじみですね。



交差点を北方向に曲がります。
曲がる方向も袋倉ダムと同じですが、曲がった後すぐ右に曲がると袋倉ダム方面なります。
今回は左のほうに続く新しい道のほうに進みます。



少し進むと左への直角カーブがありますが、
その場所の上のほうに、何やら大量の構造物が見えます。



看板には「喜望の丘」とあります。
この場所自体は、2〜3年ぐらい前からあったようですが、
私がはいれると知ったのはつい最近でした。
そもそも、出来たときからすでに入れたのかもしれませんが。



道路に沿って進むと、土砂崩れを防ぐ防護壁に沿って、
入口と思われる坂があります。

早速突撃してみます。



入口の看板。

看板には「展望自由」とありますので、
そのまま入ってよさそうです。

見る限り、周辺には「第二眺望台」はなさそうだが・・



外から見てわかってはいたが、この急な坂が結構しんどい。
脇には、以前使っていたと思われる看板が倒れています。

看板は放置されているものも、両サイドの花は咲いているので、
管理されているのかされていないのか、よくわかりません。



坂を上ると、説得力の無い「パワースポット」の看板があります。
この場に居ても、タジカラオ神社で感じたような霊気は全くないので、
流行のフレーズに乗っかった、そんな感じでしょう。



坂を登ったところにある建造物。
手前の椅子が並んでいる場所から展望する感じなんでしょうね。



もちろん、この椅子はそのまま座れるほどきれいな状態ではありません。
でもこの場所の雰囲気で、ここの持ち主がやろうとしていたことはなんとなくわかるような気がします。
ただ、それは若干「File 219 足地蔵尊蒼天 」に似ている感じですが・・・



そして問題の眺望はどうか。

うーむ。

・・・・・・・・・・

前の木が邪魔。とっぱらったほうがいいような。

ちなみに一番大きい建物は、
千葉県のどこよりも最高の医療を誇る「亀田総合病院」です。
その奥には鴨川シーワールドとそのホテル群があります。

木々が邪魔して、場所はそこそこ良いのにそんなに広く見えないので、
東尋坊が見えない東尋坊タワーみたいなもどかしさを感じます。



この場所唯一の屋根のある小屋。
他の建造物は看板や鳥居のような骨組ばかりです。

「御自由に」の字体から、オーナーは年配の方と想像できます。

しかし、御自由にというわりに、ここの戸は開きませんでした。



小屋を覗くと、何やら鉄道グッズばかりあります。
帽子やたらと多いようにみえます。
この場所から鉄道を眺める・・にしてもそんなに鉄道の往来が多いわけではないし、見づらいです。

ここの近くに「たこ焼き北斗星」があるし、
このあたりに住んでいる方は潜在的に鉄道オタクが多いのかもしれません。
ひょっとしたら北斗星のオーナーも知り合いかもしれませんので、今度聞いてみようかと思います。




他にこの場所に何か無いか、ほとんど藪漕ぎの状態で敷地を回りましたが、
この屋根だけの建造物と、倒れた鳥居らしい構造物がちらほらとあるだけで、
眺望台と、封印された鉄道グッズの小屋、この2つ以外にはなさそうです。



この場所から鴨川方面を再度眺める。
大きくカーブを描いている線路が見えます。
前のオレンジのアパートがなければ、
鉄オタにはなかなか良い眺望場所になったかもしれません。




ひきあげます。
急な坂を下りて撤収。
結局ここにいた時間の間、管理人のような方にあうことはありませんでした。


とまあ、こんな感じの場所でした。


こういう場所を作るときに一番重要なのは、コンセプトでないかと思うのです。
ここを「喜望の丘」とするのであれば、一番重要なのはその眺望となる。
それを実現してから、残りのアイデアを少しずつ足していくような感じにすればよいのですが、
売りの眺望が、その土地の中の木々に邪魔されて中途半端なのが残念。

そして、少々居づらい雰囲気も問題かなと。
高原の湿原地帯にありがちなウッドデッキ的なものを設置しただけでも、
訪れるお客さんは今よりは多かったと思うのですが・・・
地面の汚れた布のような保護シートからして、清潔感が皆無。
さらに廃墟に見間違えそうな怪しい鉄道グッズ小屋と、
入りがたい宗教的イメージを連想させる看板で雰囲気が一変してしまっている。

眺望は前の木をとっぱらって、清水寺のようなせり出している展望台にすれば、
看板をたてずとも、鴨川の市街地からよく見えるので、自然とお客さんが来るような気がする。
鴨川シーワールドはファミリーで入ると結構お金がかかるので、無料の展望台であれば、
お金をあまり使いたくない、という観光客の心理をバッチリつかめる気がするんですけどね。

いろいろと工夫すればなんとかなりそうな場所だけに、今後の展開が気になるところです。

以上「喜望の丘」をお送りしました。


>>Return