File 235 諏訪神社(浪花駅近く)
何の変哲もない神社の境内に、
隠されるように据え付けられた巨大な物体。
はたしてどのようなものなのか?
諏訪神社
【所在地】千葉県いすみ市小沢2673
【交通手段】JR外房線浪花駅から徒歩5分ぐらい。車かバイクもOK。
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2014/06/29 訪問
先日、番外編「袋田の滝美術館」のレポが航空機研究家のお目にかかり、
「探していたものが見つかった」といった内容のメールをいただきました。
その際、航空機研究家の調査資料に目を通したところ、
「いすみ市の神社の境内にブツがある」といった記述がありました。
神社の境内にあるというミスマッチさが気になり、この日訪問してきました。
こちらはJR外房線、浪花(なみはな)駅。
物件は、ここから徒歩で行ける場所にあります。
とはいえ、電車の本数がかなり少ないし、無人駅で時間つぶしもままならないので、
車、バイクで来たほうがいいかもしれません。
いまココ。
近隣の駅は大原、御宿、勝浦、鵜原、と観光で有名な場所が多いので、
駅前に観光案内所があり、そこに人がいることが多いです。
ですが、この駅は観光資源のなさが影響してか、無人駅です。
浪花駅の近くで有名なスポットといえば「岩船地蔵尊」ぐらいなのですが、
普通の旅行でしたら、それを見に行くぐらいなら隣の大原か、御宿に行ったほうがマシです。
そもそも岩船不動尊は物件そのものより、近くの「釣りをする師の海岸」への目印に使われることが多いようです。
一般的な性生活をお送りの方は、一生気にする必要がない場所です。はい。
駅からちょっと歩くと、外房の大動脈といえる幹線道路「外房黒潮ライン」に出ます。
ここを南のほうにちょっと進むのですが・・・車だとあっというまに通りすぎてしまうかもしれません。
実はこの画像、物件のすぐ近くまで来ています。
それでこの風景。
つまり、目印になるようなものはほとんど無いのです。
携帯のGPS地図を使って場所を詰めていくと、
左手に見える建物の先を左に曲がればいいことがわかります。
曲がると、こんな感じで神社が見えます。
ここが「諏訪神社」のようです。
階段手前の建物をみると、「諏訪神社社務所」とあり、
ようやくここが目的の「諏訪神社」であるとわかります。
階段をのぼります。
手すりがピカピカで、最近据え付けられたもののようです。
拝殿に到着。
人の気配はありません。
わりと落ち着きそうな場所ですが、虫が多く、長居しづらいです。
境内の他の社。
調べた限りでは、これのどれかが物件のようだが・・
一番右は南京錠で厳重保護されているので、
おそらく神輿かなにかが入っているのかもしれません。
中央は骨組だけで、何もなし。
となると・・・左か。
一番左の社に近づくと、何やら張り紙がしてある。
「防犯カメラ撮影中」。
ここっぽいです。
左手に何やら細かく書かれた文書が貼ってあります。
確認してみます。
この天王様の裏に架けてあるプロペラは・・・と書かれています。
そしてそのプロペラは「中島飛行機製造所」で作られたとのこと。
ともかく実物をみてみます。
裏に回って・・・・
ワクワク。
おおっ!!!なんかスゴイ!
しかし、なんでこんな置き方なんだ?
これが目的のブツ、「諏訪神社内の天王様裏に掲げられたプロペラ」です。
もう一度言うが、スゴイ置き方。
針金で吊って、Hブロックを台にするとか。
由来があってこういう置き方をしているのかもしれませんが、
初見の人からすれば、そんざいな扱いをしているようにしかみえません。
で、注目すべき、木目のように見える場所。
交互に重ねているのがわかります。
1つの木からの削り出しだとここまで大きいのは作れないから、
小さい木片をうまく重ねて作ったということです。
それで終戦から50年、これが離れそうな感じはありません。
昔の技術者は凄い。
ただ、塗装がオリジナルかどうかが・・・
色艶と展示環境からすると、そう遠くはない昔に塗りなおしているように見えます。
そして、木製のプロペラに金属を融合させる技術が凄い。
ネジ穴は見当たらず、金属からいい感じのスポットが浮いて見えます。
以前レポした「山本五十六のプロペラ」は、木目が全くない美しいプロペラでしたが、
こちらはこちらで味のあるプロペラだと思います。
とまあ、こんな場所でした。
正直、保存状態に疑問符がつきそうな感じですが、
モノはまちがいなく昔の飛行機用、高い技術で作られたプロペラです。
「なんでこんなものがこんなところに?」というような意外性がお好みの方は、
なかなか良い物件ではないかと思います。
これからの季節、九十九里から南下していくドライブ、ツーリングは最高ですが、
海を眺めてばかりではなく、途中で足をとめて、こんなスポットを訪れてみてはいかがでしょうか?
以上「諏訪神社」をお送りしました。
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