File 219 足地蔵尊蒼天

茂原市中心街からはずれた小高い丘から、
奇妙な構造の建造物が茂原の田園地帯を見下ろしている。
はたしてどのようなところなのか?

足地蔵尊蒼天
【所在地】千葉県茂原市箕輪307
【地図】googleマップ
【HP】ありません。
【交通手段】JR茂原駅から車、バイクで10分位。


2013/10/05 訪問

数少ない珍スポット、B級スポット専門雑誌、「ワンダーJAPAN」の最新号が
10月1日に発売されました。
毎号当然のように手に入れているわけですが、その雑誌の中に全くのノーマークだった物件、
「足地蔵尊蒼天」が掲載されていました。
物件名でググっても全然出てこない。
さすがワンダーJAPAN(というか、ライターのクロスケさん)の情報収集力はすごい。

それはさておき、そんな千葉県内の物件が掲載されたら、
もう仕事中も毎日浮き足立ってソワソワしながら週末を待ち望む日々が続くわけです。

そしてようやく訪れた週末、訪問してきました。


ここは茂原の中心街から国道409号「房総横断道路」に入り、
「上茂原交差点」を右折して北上したところです。

中央左上あたりの高台に、なにやら建造物があることがわかります。
ここが「足地蔵尊蒼天」といわれる物件のようです。




周囲の道路は2車線あるも1車線が細く、路駐できる状態ではありません。
物件のすぐ隣に土木会社?があり、そこがどうも物件の製作者のようなので、
この敷地に入り、車をとめます。




車を止めたところから見える物件の雰囲気。
つづら折りの坂で参道がつくられており、
怪しげな絵が描かれています。




道路側に回ってみます。
でかでかと描かれた風景画が目立ちます。
この絵画はオーナーが自ら描いたものなのか、
著名な方が描かれたものなのか、気になるところです。



何の文字だかわかりませんが、雰囲気があります。


・・・というか、この物件において、外から見える看板らしき文字のようなものが、
これしかありません。
「足地蔵尊蒼天」の名前のひとつぐらい、目立つように書いてもいいような気がするんですが・・・



敷地内のアクセスは、基本、この階段をのぼっていくようです。
スチール階段と木製の踊場がミスマッチです。




階段をのぼり、足地蔵尊蒼天に突撃!




階段をのぼると、謎の狛犬が待ち受けていました。
雑草のようなものは草刈の最中なのか、まだ片づけられていません。
今も建造進行中ということでしょうか。


右を見上げると、ラッセン風味な絵画がデカデカと掲示されています。
どういう素材かよくみてみると、ビニールシートみたいな素材に直接プリントした感じでした。
ま、こんなところに高い絵を野ざらしに掲載するわけにはイカンから当然なのかもしれませんが。



坂道を折り返すと、何やら穴が掘られている形跡がありました。
木を彫ったオブジェには堀った場所に小さい地蔵があるので、
おそらくここも穴にあわせて地蔵を置くんじゃないかと思います。



さらに進むと・・・・
怪しいものが見えてきました。



巨大な足の裏が彫られ、中に地蔵が安置されている、
奇妙な石像がありました。

そして、中央の石柱には・・・



「足地蔵尊蒼天」と刻まれています。
どうやらこの場所の御本尊のようです。

左にある石版には、2010年建立とありました。
こんな怪しい物件が4年前にできていたのか・・・うかつだったわ。

石柱の中央からは蛇口が出ており、このホースをたどっていくと、
裏側のほうに回されており、そこには・・・



足湯になっていました。
2つの足湯になっているようです。
ワンダーJAPAN掲載時は木製の堀のような足湯だったのですが、
石製に変更されていました。

しかし、お湯はたまっていないので、足湯に入ることはできませんでした。




足湯のすぐ隣には、なぜか放送席みたいな設備があります。
手前のジュラルミンBOXに書かれたラベルは、
「ショパン派ピアノ」とか「ロマン派ピアノ」とか書かれていました。
てっきりお経のようなものを流すのかと思ったのですが・・・



「放送席」のすぐ隣には、さらに上部へのぼる階段がありますが、結構急です。
しかも房総特有の、崩れやすい粘土質。おまけにツタが横切っていてふつうに登れない。
人によってはかなり危ないです。



怖い思いをしながらのぼると、
小さい社があるだけでした。
しかし・・・・ここから見える風景は絶景だった。



物件最上部からの風景。
この日は雨が降っていて遠くまで見えませんでしたが、
それでもこの見晴らし。意外に侮れない。


とまあ、こんな感じの場所でした。

レポを見てのとおり、この物件はまだ未完成のようです。
足湯が稼働していませんし、そもそも、ここに地蔵があるという掲示が全くありません。
そして、管理者らしき人が全く見当たりませんし、
隣の建築会社も人がいるのかいないのかよくわかりません。
地蔵前の説明文を読んでも、誰がどのような意図で作ったのかはっきりせず謎のままです。


ここは、いったい何を目指しているのか。


そんな単純明快な疑問を抱いてしまう、
ここ数年では大当たりのB級スポットでした。

以上「足地蔵尊蒼天」をお送りしました。


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