File 202 長九郎稲荷

銚子で最も景観が良いと言われる「長崎台」にある、
金色の鳥居が建つ神社。
はたしてどのようなところなのか?


【所在地】千葉県銚子市長崎町10823
【地図】googleマップ
【HP】ルネッサンスビーチリゾートのHP
【交通手段】銚子電鉄犬吠崎駅から約5分。


2012/12/29 訪問

千葉県の観光ではわりと人気がある銚子エリアですが、
今年の4月、「ジオパーク」に認定されました。
「ジオパーク」を簡単にまとめると、
歴史や地理に関する観光をさらに推進しよう!という感じでしょうか。
なのでここ1年ぐらい、銚子の観光推進はかなり気合が入っています。

その流れか、数ヶ月前、銚子地域で景観がもっとも良いといわれる「長崎鼻」にある稲荷神社が、
全面的にリニューアルしたとの情報が入りました。

ヨーロッパのどこぞの国で、聖堂の人物画を素人が修復を試みて、
結果的に落書きみたいになってしまったというニュースがありましたが、
この物件も修復のベクトルが違うとの情報で気になり、早速訪問してきました。



この景色は犬吠崎からちょいと南下した海沿いにある、
「犬吠崎観光ホテル」から眺めることができます。
この日は空模様がイマイチでにわか雨が続いていましたが、
たまたま虹が拝めました。
同じような景色が見える露天温泉に入り、絶景を眺めながらリフレッシュ。
来年も頑張らなければ・・・


その「犬吠崎観光ホテルから」さらに海沿いに南下すると、
「ルネッサンスビーチリゾート」の案内が出てきます。
今回の物件は、このホテルの真裏にあります。


「ルネッサンスビーチリゾート」の真裏に来てみました。
ごらんのように枯れ草が一面を覆う、なだらかな丘になっています。
周辺には何も案内がありません。


あたりをよく見ると、階段らしきものが見えます。
階段までの道は明確ではありませんが、この先に何かあるという目印です。
それを目指して進みます。


階段のところへ到着。さらに進みます。


一応道のようになっていますので、従って進みます。


丘の頂上のほうに向かっていくと・・・
金色の鳥居が見えました。


到着。
金色の鳥居の時点で普通ではない感じがしますが、
それより鳥居の下の怪しい足跡が気になります。


怪しい模様。
足の大きさは成人男性の一般的な大きさと同じです。
鳥居の脚へ続く模様もなんだか怪しいです。


鳥居を抜けると、本堂があります。


本堂手前の道は施工中のようで、
それにあわせて本堂も手を施すのではないかと思われます。


脇にはこの神社の説明があります。

ここ「長崎台」は銚子で最も眺望が良い場所とのこと。
昔、和歌山から来た人がこのあたりから石を切り出して港を作る資材にしたが、
その際に稲荷様を勧誘してできた神社だとのことです。

まっとうな神社に見えますが、
なぜ鳥居が金色なのか、鳥居の下の足跡は何なのか、それについての説明はありません。


鳥居から景色を眺める。
なかなか良いです。

赤い手すりが見えますが、
これはルネッサンスビーチリゾートのほうに続いています。
ちなみにルネッサンスビーチリゾートは完全予約制で、
日帰り入浴の感覚で入る施設ではなさそうです。

なので、こうして裏からの道で入っているわけです。


この岬は「長崎鼻」と呼ばれていて、
銚子半島の南のとんがっている部分になります。
町並みの色が落ち着いていることがまた、良い景観を生んでいます。



鳥居を横目に、南西方向を望む。


とまあ、こんな場所でした。

「ジオパーク」構想にこの神社から望む、
長崎鼻の眺望が定番として加われるかどうかはわかりませんが、
眺望の名所としてはなかなかの場所と感じました。

それと想像ですが、「金色の鳥居」はおそらく近くにある有名なお寺、
満願寺を手本にしているように思われます。
眺望は前述のとおりなかなか良いので、
観光ポイントとしてさらにアピールするためにはこれぐらいやらなければ、ということでしょうか。
まだ金色の鳥居、足跡等に関する説明が無いので、不思議系スポットになってしまっていますが、
整備完了後のこれからの展開を期待したいところです。

犬吠埼灯台周囲と比べ、人気が無いエリアなので、
人混みが嫌いだけど、眺望を独り占めしたいという人にオススメかなと思いました。


以上、長九郎稲荷をお送りしました。



2013/1/20 再訪問

仮設の本殿前になにやら奇妙な鳥居が出来たとのことで、
本日調査してきました。


例の入口。
前回と同じように登っていきます。


丘の上に到着。
前レポのまま、金色の鳥居は健在です。
そして、奥の仮設本殿前には白い物体が・・・





近づいてみると驚愕のブツがそこに!




な、なんだこりゃーーーーー!?



正面から。

上は秋刀魚、下は鯵の鳥居です。


頭のアップ。

観てのとおり、木製。
白いのは下地塗装で、しっかり彫って作成されています。

この日はちょうどこの神社の修繕を行っている方がいらっしゃったので、
詳細をうかがってみたところ、仮設本堂内に案内され、
お茶をいただきながらうかがうことができました。

とりあえずおおまかなポイントを。

○前述のとおり、上は秋刀魚、下は鯵の鳥居とのこと。
○1月末に、この鳥居は魚そのまんまの色に塗られるとのこと。
○現在本殿は仮設だが、2年後に完成の予定。
○丘のこの神社までの参道は石段舗装される予定。
○丘の下の少し広くなっているところは池と駐車場になる予定。
○隣のルネッサンスビーチリゾートはこの神社と関係ないので、
 ホテル側から来る必要はない。レポの通りの参拝ルートが正解。
○金色の鳥居は日本で1つ、ここにしか無いはず!
 もちろんこれからできる秋刀魚と鯵の鳥居もここにしか無いはず。

仮設本殿内にあった設計図を撮影させていただきました。





2年後が楽しみです。
秋刀魚と鯵の鳥居は1月末で完成とのことなので、
これはもう是非観に行かなければ!


2013/2/23 再々訪問

出張地獄が終わり、いつのまにか前回から1ヶ月経過。
塗装が終わっているはずなので、調査してきました。

新しい車に乗り、いつもの場所に行ってみると・・・


塗装が完了していました。
前回伺った話の通り、魚そのまんまのカラーリングです。


気合が入っています。
名所にする気マンマンですね。


前回見たときより、はるかに明確にわかります。
上がサンマ、下がアジ、ですね。お見事!



鳥居の脚には波の上にアナゴ。
色を塗っているっちゃ塗っているんですが、ちゃんと下地は彫ってあります。

この後の改装は本殿と、それに続く石段、駐車場と続くわけですが、
おおかたできるのは2年後。首を長くして待つとしましょう。
もちろん現状で観にいっても問題なし。
周囲の景色がきれいですし、オススメですよ〜。


2016/5/21 再再々訪問

バイクチームのツーリングで銚子に寄ったので、行ってみました。
すると、様子がおかしい。

このレポの3枚目、4枚目の写真のような原っぱのエリアには柵が作られて、
すべて立入禁止になっていました。


前に撮った「設計図」を見る限り、この原っぱはアクセスルートになっているので、
立入禁止ということは何か起きたんじゃ・・・



上のほうにもある「設計図」はコレです。
一番右下の階段のスタート地点に相当する場所が、立入禁止の原っぱです。

しばし立入禁止の前に立っていると、隣の家からおばあちゃんが出てきました。

バイクのやかましい音を聞いて、家から出てきたようです。スミマセン。
しかしいい機会なので、早速この件を訊ねてみると・・・

この鳥居ができてからこの土地に車を止めていく人が多く迷惑している。だから立入禁止にした」とのこと。

この原っぱ一帯って長九郎稲荷の土地じゃ・・と思ったら、
話を聞いてみるかぎりでは、このおばあちゃんがこの土地の持ち主のようです

ということは、土地の譲渡でもつれたのか、
もともと土地のやりとりすらせずに、見切りで設計図を作ってしまったとか・・・

しかし稲荷はそこにある。というわけで別のアクセスルートを調べます。



長九郎稲荷の西側にある施設、長崎園。老人ホームのようです。



建物に沿って砂利道があるので進んでいくと、赤い鳥居が見えます。



のぼりが建っていた棒があるようですが、かかっているべき旗がありません。
管理が雑な感じです。



そのまま進んでいくと・・・鳥居が見えてきました。



前回訪問時よりパワーアップして、鯛が追加されています。

「鯛」が追加されたということは以前から知っていましたが、
それ以上の進展がないようなので、おそらく工事自体が止まっていると思われます。
理由は・・・前述の土地問題の可能性もあります。



激しい風雨にさらされたのか、たった3年で鳥居が色あせています。
鯛のほうが鎖で固定されていることも、それを物語っています。

建立3年でこの状態。先行きが心配です。



本殿(?)の正面に貼られた宣伝文句。


そしてこの下には・・・




ご案内とお知らせ

今までの○○○○さん方と一切関係ございませんので
一般の方々の一人でも多くのご参拝お待ち致しております。



意味深にわざわざ書いているんだから、何かのトラブルがあったことは間違いないですね。

そしてよく考えると、この文の○○○○さん方のところを、
前述の土地の持ち主のおばあちゃんとしても、文の意味が通じません。
おそらくトラブルは複数あると思われます。

果たしてこの鳥居の行く末は・・・

また何か動きがあったらレポします。


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