File 171 空と大地の歴史館

今年6月にオープンした、
成田空港の苦難の歴史を伝える博物館。
はたしてどのようなところなのか?


空と大地の歴史館
【所在地】千葉県山武郡芝山町岩山113−2航空科学博物館敷地内
【地図】googleマップ
【HP】ありません。
【交通手段】車かバイクでどうぞ。


2011/10/29訪問

当HPにアクセスしていただいている、博物館好きの方から、
今年成田空港の近くに新しい博物館がオープンしたとの情報をいただきました。
今でも続く三里塚闘争と空港の歴史を展示しているそうだ。
比較的場所が自宅から近いこともあり、早速訪問してきました。

1960年代の空港建設開始に伴って始まった三里塚闘争。
今現在も空港内に反対派の飛び地があることは以前このHPで伝えた通りです。
開港以降大きな騒ぎはなく、警備が物々しいことを除いては平穏が続いています。

しかし過去の流血の事態は人々の記憶から忘れされてはならない。
空港側でもない、反対派でもない第三者機関「成田空港地域共生委員会」により、
当時の闘争に関する資料の収集が行われました。

それを2009年成田空港が突如事業を引き継ぎ、本物件の設立に至ったわけです。
おそらく引き継ぐにあたって、空港側が一方的に「善」にならないように、
なんらかの介入があったとは思いますが、どちらも「悪」にならないようにバランスがとられていました。



成田空港の最南端近くにあるのが、皆様ご存知の「航空科学博物館」。
物件は博物館の敷地内にありますので、博物館の方向へ進んでいきます。


案内板には「航空科学博物館」に併せ、「空と大地の歴史館」の記述があります。


案内板通りに坂道を進んでいくと「航空科学博物館」に到着。
千葉県民なら訪問必須の場所です。ここの展示物は素晴らしいです。
ここは有名なので、当HPでは特にレポしません。


博物館横に、「空と大地の歴史館」への案内板がありましたので、進んでいきます。


駐車場脇に以前行ったときには無かった、
レストハウスみたいな建物が建っていました。


これが本日の物件、「空と大地の歴史館」です。
立地的には「航空科学博物館」を訪れたお客さんがついでに訪問する、そんな感じ。
他の場所でひっそり運営されていたらすぐ閉館していかもしれません。


入場無料で、航空科学博物館に入らなくても観覧できます。
10:00〜17:00
休館日は月曜日と年末年始のみ。

中はどうなっているかというと・・・

残念ながら写真撮影禁止でした。

なので、入ったときにもらったパンフレットをスキャンしたものをUPしてみます。



館内は多角形の形をしており、それぞれの角で時代を表している感じです。

注目の場所は赤いエリア、三里塚闘争の際の資料が展示されています。
これがもう凄い。色彩が不気味で、当時の激しさを物語っています。
具体的には反対派のかぶっていたヘルメット、
ドラ代わりに使っていたドラム缶、闘争中に書かれた手記等。
これだけでここを訪れた価値があると思います。

説明は非常に詳しく、展示の流れがうまく構成されているので、
展示物を順番に観ていくだけで、wikiに勝てるぐらいの知識が身につきます。

こんな感じの場所でした。
撮影禁止が残念ですが、考えてみれば、写真ではこの物件に展示されている物の
迫力は伝わらない。実際に自分の目で観てみるべきです。
隣の「航空科学博物館」を未見の方はぜひ両方見るために訪れてみてください。
「航空科学博物館」を訪問済みでも、ここだけでも十分訪問の価値があります。
久々の超オススメスポットでありました。

以上、空と大地の歴史館をお送りしました。
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