File 162 竜福寺

それは一冊の本から始まった・・・


竜福寺
【所在地】千葉県旭市岩井120
【地図】googleマップ
【HP】ありません。
【交通手段】JR飯岡駅からバイク、車で10分ぐらい。



2011/08/04訪問


私がB級スポットを捜索するための1つの手段として、
古書の購入というものがあります。
市川〜下総中山のあたりは古書店が多く、
その多くは下総中山駅から中山法華経寺に行く参道にみられます。


今回はたまたま本八幡の某店で探していたところ、
なかなかネタになりそうな本が見つかりました。



タイトルは「房総の不思議な話珍しい話」です。

店ではパラっとめくって、そのままレジへ。
そう、何も気づかないままに・・・

家に帰って本を開こうとすると・・・

ん?付箋がはさまっている。


付箋のページを開くと・・・



蛍光ピンクで文面に線が引かれています。
線の箇所を読むと・・・


「周囲には無数の小滝があって、豊富な水がしたたり落ちている。
海上町営水道の水源地になっているらしい。
近くにはトンネルがあり、それを抜け出たところにも霊地がある。」

とある。なんかワクワクしてきたぞ!
なるべく前後の文面を読まないようにして、
訪問したときに楽しみをとっておきます。

そして訪問当日。

軍手長靴その他の森林探索一式を備え、飯岡方面へ走る。



飯岡駅に到着。
先日レポしたとおり、沿岸部は震災により被害を受けており、
現在復興を進めている段階です。


駅の料金表から、イマココ。

駅前の案内板に今回の目的地があったので、
道を間違えないように進んでいきます。


飯岡駅から北東方向の道路にこんな感じの場所があります。
ここを山側?に曲がっていきます。
目印はほとんど無いので、地図と方向感覚で判断してください。


しばらく進むと、看板が見えてきます。
「岩井滝不動尊 仙滝山竜福寺」とあります。
進んでいきます。


というわけで到着。
平日ということで、人気がほとんどありません。
休日だともうちょっと人が居るかもしれません。


入口近くの境内マップ。
とりあえず全部回るとします。


入口すぐのところにある仁王門。
自然が多いので、この色合いがマッチングしています。美しいです。


仁王門をくぐると本堂が見えます。


で、このお寺の特徴として・・
本堂の中にある祭壇一式が文化財、そして周辺の森が天然記念物となっております。


あらためて本堂へ。
中を覗けるのは戸に開けられた賽銭穴だけ。
カメラを突っ込んでみるとキンピカの祭壇が見えました。
おそらくこれが文化財と思われます。

周辺には白黒の集合写真がたくさん飾られており、
地元の信仰を集めている感じでした。


それでは森のほうに行っています。


ちょっと進むと、洞穴が見えました。
おそらくこれが冒頭の本に書かれていたものになるかと。


入口に立ってみると出口が見えており、
それほど長くない洞穴でした。


しかし。
周辺が森やら水源地やらなのが原因か、ドロドロになっています。
長靴を履いてきたので問題なくクリア。

本によるとこの先に「聖地」があるという。


洞穴をくぐりぬけ、光の中に見えたものは・・・・



古びた堂がありました。
ここが聖地らしい。
うーん。そうは見えないのだが・・・


屋根はトタンですが、おそらく堂本体は古いもので屋根だけ張替えかなと思われます。
正面の扉は開かず。
覗き窓がありますが、全く中がみえません。
カメラのフラッシュの出番です。


フラッシュで撮影すると、光沢がある真っ黒の像がありました。
新しい花がささっているので、放置されているわけでもないようです。
周辺を捜索してみます。


この「竜福寺の森」は天然記念物だけあって美しく、森林浴をするには良い雰囲気です。


しばらく歩くと滝のような感じになっている場所がありました。
境内マップによると「金剛の滝」ってことになっています


滝つぼで水を浴びているは竜でしょうか。
竜福寺なんで、竜ってことでしょうね。


この森、気温が暑い状態と冷たい状態のバランスが絶妙なのが理由で、
暖地性植物と寒地性植物が混在しているそうです。
なので、他の森とは違う雰囲気になっているわけです。


ところどころに使われていなさそうな、何かの穴が見られますが、
夏なのでヘビや蜂に襲われる可能性がありますのでスルー。
こういったのがあると、歴史が古い証拠になりますね。


森を出て、本堂脇に。
こちらに「大滝」ってのがあるようです。


おお、なかなかよさそうな雰囲気・・・


だとおもったけど、思ったほどでもありませんでした。

境内にあるものは全て回ったのでこれで捜索は終了・・




いや、あの本はわざわざ線をひいているあたり、
何か重要なことを伝えようとしていたのではないか。

あたりを探してみると、大滝の横に道が続いていたのでそこを行ってみます。


石段を登っていきます。こりゃ何かありそう・・・


かなりの高低差といままで歩いてきた疲労もあり、
結構グダグダになりながらも登り続ける。


そして頂上が見えてきたようだ・・・


私が目にした衝撃の光景とは?



ん・・・何かある。




ママチャリ?なんで?

竜福寺の森とか滝とか、いままでの険しい道を歩いてきたのに
なんでここまでママチャリで・・・



さらに歩くと、道路に出ました。
さっきまでの険しい森やら滝は一体・・・。

というわけでそのまま来た道を引き返して、駐車場到着、竜福寺捜索は終了となりました。

竜福寺は場所がわかりづらいところにありますが、
お寺としては旭市随一の規模を持っており、
地元の知名度自体は高いのではないかと思います。
市外からの観光であれば、森林浴が好きなら行ってみても損はしないと思います。




結局・・・冒頭の本は線をひくほどの重要なものだったのか。
秘宝やら秘境があるかと思ったのだが・・・

とりあえず・・・
「宝はなかったかけど、得たものがある。それは誰にも負けない勇気だ」
ということで冒険小説でありがちなオチで締めさせていただきます。


以上、竜福寺をお送りしました。
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