File 131 岩崎巴人氏の防空壕壁画

今年5月、館山市名誉市民の画家が死去しました。
その画家は、某所に存在する防空壕内部を絵で埋め尽くしたという。
はたしてどのようなところなのか?


【所在地】非公開
【地図】非公開
【HP】なし
【交通手段】非公開

2010/09/10訪問

今年2010年5月9日、千葉県館山市在住の画家が死去しました。
画家の名前は岩崎巴人(いわさき はじん)氏。
独自スタイルの水墨画を描くという、他ではあまり見ないスタイルの画家だったようです。
その岩崎氏が、館山市の某所にある防空壕跡を絵で埋め尽くしたそうです。

ここの場所ですが、ネット上のソースが少ないことと、
絵の状態保存、そして周囲の住民に迷惑がかからないように、などの理由から伏せさせていただきます。


物件は千葉県南部のある住宅街の中にひっそりと入口を開けています。
プレハブ小屋はゴミ捨て場です。
周囲にはこういったものがあるというような看板はゼロで、
予備知識がなければ発見することは困難です。


道を進んでいくと路面舗装はすぐ終わり、草薮になっています。
この先のようなので、どんどん進みます。


草薮に獣道や轍が全く無いので、訪れる人は皆無のようです。


草薮を抜けると、左に民家の屋根、右に竹薮があるように見えます。
右側は情報によると「シシヤマ」といわれるようです。


ん?竹薮かと思いきや・・
奥まで続いているようです。


発見!防空壕の入口のようです。
他の入口も探してみます。


2つ目。


3つ目と。どうやら3つあるようです。


最初に見つけた入口から入ってみます。
完全に真っ暗です。

もちろんライトを使って探索します。

とりあえず動画を撮ってみましたが、ライトを使ってもかなり暗いことがわかると思います。
カマドウマがあっちこっちにいるので、正直落ち着いてみることができないです。
右でゆれているのはカメラのストラップです。邪魔ですみません。

防空壕内部(WMV 7MB)



動画では何が映っているかさっぱりわからないと思いますので、
カメラでフラッシュを焚いて撮った画像をどうぞ。


入口すぐ。
やはり入口が近いせいか、色あせが激しく、何が書いてあるかわかりません。


ちょいと進むと見えるもの。女性の下半身のようです。


壁から天井につながるようにびっしり描いてあるので、インパクトを感じます。


中央右の道が2つ目の入口につながっています。
左にはドクロやら幽霊やら・・。
右にはなにやら文章のようなものが書いてあるようですが、読めませんでした。


3つ目の出口から内側を。入口に合わせて人が描かれています。
右側のカニは、光が当たらなかったためか、完全な色を保っています。
逆に左側は入口から直接空気や光があたっていたためか、色あせています。

調べた情報によると、この絵が描かれたのは、昭和42年。
今から45年ほど前になります。
皮肉にも、人が訪れなかったために、一部をのぞき良好な保存状態が保たれています。

入口の道に看板が無いとか、物件は草薮の先とか、完全に放置されているような状態ですが、
そのわりにウォーキングコースに設定されていたりするので、
館山市はここをどうしたいのかがよくわかりません。
絵の状態も一部色あせてきていますし、保護するなり、看板を立てるなり、
何らかのアクションをしたほうがよいかと思うのですが・・・。

こんな感じの場所です。
正直、最初の写真の時点ではこんな空間がこの先に存在するなんて思ってもいませんでした。
そういう意味では驚き、楽しさが味わえる、探検的なスポットかと思います。
写真を見て興味が出てきたら、是非とも探して、訪れてみてください。


以上、岩崎巴人氏の防空壕壁画をお送りしました。

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