File 129 印旛医科器械歴史資料館

印旛沼のほとりにある最新鋭の医療都市、印旛日本医大駅周辺。
その都市の中に全国でも珍しい医療機器の博物館があるという。
はたしてどのような場所なのか?


印旛医科器械歴史資料館
【所在地】千葉県印西市舞姫1−1−1
【地図】googleマップ
【HP】「印旛医科器械歴史資料館」のHP
【交通手段】北総線 印旛日本医大駅から徒歩1分、駐車場あり

2010/08/27訪問

この物件は以前「医科器械資料館」という名前でしたが、
2005年ごろに予算の都合で閉館してしまいました。
その後印西市から予算が出たのか、閉館から約5年の期間を経てリニューアルが行われ、
今年の始め頃に再オープンしました。

しかし、ここをレポするには、2つの障壁がありました。
1つは月水金のみの開館で、土日祝は休館日だということ。

そして、私の元彼女が印旛日本医大勤務だったということ・・・。
関係者以外立ち入り禁止の寮まで普通に遊びに行ったりしていたので、
結構馴染みが深い街だったりしていました。それが別れた後だとなんかこう複雑な・・・
個人的な事情はどうでもいいですか。そうですか。

というわけで夏期休暇中の金曜日に訪問してきました。



ここがリニューアルオープンした「印旛医科器械歴史資料館」です。
今回はバイクで訪問しましたが、北総線印旛日本医大駅から徒歩1分の好立地にあり、
開館日と高額な運賃を気にしなければ気軽に訪問できるスポットです。
(※写真左側のUFOみたいなのが印旛日本医大駅です)

以下、元カノから聞いた受け売りですが・・・
ここが医療都市になった理由。

東京都市圏に大地震などの災害が発生した場合、
都市圏に病院があったとしても、電気や水、ライフラインがマヒしている可能性が高いわけです。

そこで、この街全体が病院と化して、首都圏の患者さんを受け入れるわけです。
この印旛の土地は地震がおきにくいらしく、さらに都市設計の際も、
広い土地を生かして建物間に大きなスペースをとって建てているため、
建物の倒壊や、飛び火などの二次災害にあう可能性が低くなっています。
そして病院自体も災害に強い強固な建築になっており、
発電などの機能もカバーして、単独でも稼動できるようになっているそうです。

さらに近くには直線が続く長い道路、国道464号がありますが、
これは航空機が離着陸に使用できるようにしているためです。

あとは・・・ヤバ目の話。
ここに勤務しているお医者さんですが、
有名でかつ関東でもトップレベルの医療ができる病院ということで、大変忙しいわけです。
平日であろうが休日であろうが、ここでしか直せない急患がひっきりなしに運びこまれるわけです。
土地柄、アクセスルートは車のみ。
当然飲酒した後に呼び出される可能性も・・・。

ところがここの警察は事情を把握しているのか、非常に寛容のようです。
検挙してしまったら車に乗れず、数人の人命に影響があるかもしれない、ということで、
日中以外は、スピード違反や飲酒検問は行われないそうだ・・・。
おそらくこの街周辺で速度取締や飲酒検問をしたら、病院が機能停止してしまう事態になるかも・・・。

ま、こんな感じの場所なんです。




入口。リニューアルしたためか、看板が新しくなっています。
しかし、建物横には前身の「医科器械資料館」の看板が貼ってありますし、
建物そのものが変わっていないので、リニューアルは表向きの理由で、
実際は運営予算が出なかった関係で休館していたようですね。



中は撮影禁止でした。よって画像はありません。
リニューアル前は展示室が7部屋でしたが、リニューアル後は10部屋になっていました。
とりあえず展示内容を思い出してみると、

第一展示室 心臓関係、人工心臓、心臓弁等
第二展示室 手術台、無影灯等
第三展示室 臓器保存、レントゲン機等
第四展示室 大量の顕微鏡、顕微鏡で見えるものを撮影するためのカメラ等
第五展示室 保育器等
第六展示室 電気メス等
第七展示室 心電計、脳波計等
第八展示室 麻酔器、酸素系統等
第九展示室 手術道具などの小道具等
第十展示室 低周波治療器等

こんな内容でした。
これらの機器は一般的に見る機会が無いものばかりです。
この道具が使われる場では生きていくものもいれば、死んでいくものもいる、
そういう背景を想像すれば、ここに陳列してある器械には、
人の血を吸ってきたような、ただならぬ妖気を放っているように感じます。
この迫力はおばけ屋敷のような作り物ではできません。
その影響もあってか、館内は病院特有の冷たい、乾いた空気が感じられます。

正直、ここは見ておいて損はしないオススメスポットです。
平日の月水金のみの開館、という問題がありますが、それさえ乗り越えれば、
入場料無料なので、北総線の高額な運賃はここの入館料だと思って来てみてください。
きっとそれに見合ったものが見られると思います。

以上、印旛医科器械歴史資料館をお送りしました。

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