File 128 銚子のコンクリート仏

「ワンダーJAPAN」に掲載されたこともある、所在地不明の物件。
ヒントは「銚子市内にある」ということだけ。
微妙にバランスがおかしい仏像は、B級スポット愛好者の探究心を奮い起こさせる。

銚子のコンクリート仏(正式名称不明)
【所在地】非公開
【地図】非公開
【HP】なし
【交通手段】非公開

2010/08/27訪問

雑誌「ワンダーJAPAN」の1年ぐらい前の号にて、ある仏像の写真が掲載されました。
撮影場所は銚子とのこと。
写真を見てみると、デッサンがいままでの仏像とは違う、特有の形状をしていたため、
強く脳裏に残ってしまい、早く実物を見てみたい!と思っていました。
そこでいままでに2回ほど、丸1日使って銚子市を探索してこれを見つけようとしました。

しかし。
あわせて20時間ほどの探索をもってしても、結局発見には至りませんでした。
あれだけ探して場所の見当が全くつかないので、完全にギブアップしてしまいました。
以降、こういう物件があるということを記憶の隅に残しておくだけでした。


その後、銚子ジモティーな方からメールをいただき、
銚子に関していろいろと情報をいただいていたのですが、
その方からこの物件の所在地に関する情報をいただくことができました。
ちょうど夏休みということもあり、早速その場所を訪問してみました。


銚子市内のある場所を捜索していたところ・・・
遠目に物件を発見。

だが・・行き方がわからん。道がよくわからない。


周囲をくまなく探したところ、どうやらこのあぜ道が正式なアクセスルートのようです。
物件は目の前です。


一般的な戸建の建物の前に、建物と同じ高さはあろうという、
巨大な仏像が2つ並んでいます。


入ってみます。
敷地に入ると家からお坊さんのような人が出てきたので軽く会釈すると、
会釈に応えてくれただけで、そのまま家に戻っていきました。
とりあえず入ってもよさそうなので、見てみるとします。


まず、この巨大な仏像。
なんというか・・・色と形、どれをとっても個性的です。


こちらは台座をみると「魚籃観音」と書かれています。
見事に逆光の状態だったので、仏像自身で太陽を隠して撮影しています。
こちらだけであれば別段普通のものに見えるのですが・・・。


たぶんここが珍スポットになったのは、真っ青なコイツが原因かなと・・・。

こちらは台座をみると「元法大権現」と書かれています。
こちらも見事に逆光の(ry

いろいろとツッコミどころの多い仏様です。


入口脇の白い地蔵さん。
真っ白でひょろ長い体型なので不気味です。


魚。ギョッとする色。なぜ緑をセレクトしたのかがわかりません。

珍寺大道場さんのHPを見てみると、
2009年1月の時点では隣の白い地蔵さんと同じく破損していたのですが、
それが修復され、再塗装されているようです。

とまあ、こんな場所でした。

物件があった場所ですが、見つけるのはかなり難しい!という場所でした。
ワタシは20時間捜索しましたが、おそらく5倍の100時間は探さないと見つからないだろうと。
どこのHPも雑誌も所在地不明にしていますので、それにしたがって私も所在地は記述しないようにします。

物件自体は写真のままで、写真で十分な方にはさして見るべきものではないのですが、
見つけることが困難なので、見つけることに意味がある捜索系スポットかなと。
お宝探しのような感覚で捜索にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?


以上、銚子のコンクリート仏をお送りしました。

2019/04/21訪問

HPをご覧いただいている方から本物件についてタレコミがあり、
本日急遽確認してきました。

結果は・・・残念ながらタレコミ内容は事実でした。
内容はというと、仏像とオブジェがすべて無くなり、売地状態になっているとのこと。
今行っても無いので、地名をバラシます。
銚子電鉄の終点、外川駅から踏切を渡って東南あたりの住宅地の中です。

その物件近くにさしかかると、今までは例の2体の巨大な仏像が見えたのですが・・・



今日はご覧のとおり、何も見えません。
建物はあるのですが、像なしのためか、宗教団体特有のオーラがなくなっています。



不動産会社の売地の看板が刺さっています。
ネットで調べたら・・・ありました。

不動産会社の物件のページ

うーん、「土地」と書いてあるし、広さも現地の広さと合わない。
物件の前の土地だけのような気がしますが、どうなんでしょ。
お値段は345万円とのこと。
仮に建物込みでその値段なら、仏像付きのほうが高かったかもしれません。ほしい人がいるかはわかりませんが。



前回と同じアクセスルートを歩いていきます。



建物の前に出ましたが・・・
タレコミ通り、きれいに整地されており、
名を馳せた仏像もオブジェも全くありませんでした。残念。



ただし、建物の前には前回と同じく、宗教団体の看板はかけられています。
もし空き家ならこの看板も取るはずなので、おそらくまだ現役なのかもしれません。


自分なりにこの状況を考えてみると・・・

建物の隣の土地売ったろ

あのキモイ像が立っているから、誰も買わないんじゃないの

壊して売れるようにします・・

ということかもしれません。

とにかく、銚子でも隋一といえるB級スポット、銚子(長崎)のコンクリート仏はなくなってしまいました。
B級スポットはその性質上、無くなる可能性が高い物件ばかりですので、この物件みたいに無くなってしまう前に、
興味があったら行けるうちに行っておきましょう。

以上、現場レポでした。
>>Return