File 106 環境観音

千葉のバミューダトライアングル地帯、旭市の僻地にある変な名前の観音様。
環境に配慮する観音様とはどのようなものなのか?


環境観音
【所在地】千葉県旭市鏑木以下不明
【地図】googleマップ
【HP】ありません。
【交通手段】車かバイクで。公共交通の利用は難しいです。

2010/03/20訪問

この日も先週に続き強風が吹き荒れており、バイクが出せませんでした。
B級スポットの捜索には小回りが効いてかつ燃費が良いバイクは非常に便利なのですが、
風が強すぎるため、仕方なく車で出動しました。
基本的に車に乗っているときは物件を探すことはせず、
あらかじめ目的地を決めて訪問することが多いわけですが、
偶然怪しい物件を見つけることができましたのでレポします。

この日、旭市の「法螺貝山観音寺」へ新しい写真を撮るために来ていました。
写真撮影は無事に終了し、干潟駅周辺に向かおうと思ったところ・・。


道の途中に、ガードレールに隠れている看板を発見しました。
旭市は走っている車の平均速度が速く、
交通の流れに乗っていると、あっというまにいろいろと通りすぎてしまいます。
今日は強風のためか流れが遅く、看板がたまたま目にとまりました。


近づいて見てみると、「環境観音あり」とのこと。

なんで「あり」なんでしょうかね。微妙に違和感を感じます。
矢印に従ってみます。


住宅街を抜けていきます。
写真を撮るのを忘れましたが、
この近くに水が流れていて、それを囲んである柵に看板があり、
「油がまじっているので飲めません」という注意が書いてありました。
おそらく産業廃棄物か何かをこの近辺の山を掘って埋めたりしていたため、
そこから垂れ流れているのだと思われます。


さらに進んでいくと、看板があります。
看板が指す方向を見てみると・・・。


高台に物件を発見。
近づいてみます。


環境観音様です。

・・・・・。

いや、観音様があるのはいいんだけど、
周辺がなんかチープなんですけど。
近寄るためには、奥から周りこむしかありません。


回り込んでみる。
倉庫のような建物の脇を歩いていくと、後ろ姿が。


環境観音様の後ろ姿。
観音様が見下ろしているのは、休耕中の田んぼ。

うーん。置く方向を間違えているような気がするんですが・・。
柵が無いし、正面に回って転落でもしたらシャレにならんぞ。

ひととおり見てみましたが、設置日、作成者などの情報はどこにもありません。



正面から。


ん?どこかで見たような・・・。

そう、ここの近くにある法螺貝山観音寺の観音様・・。
台座にあたる蓮の形が酷似しているし、
肩から垂れている布のしわの寄りかたからして、同じ作者かもしれません。

この土地の近辺は産廃業者が多く、(法螺貝山観音寺もその1つです)
農業以外の産業としては、地元の従業者が多いのではないかと思います。
彼らが仕事が無くなることを恐れて、
油が流れる公害があっても、それを直接やめるようには言えないのではないかと思います。
代わりにこういう仏像を立てて、訴えかけていると。
この観音様の存在意義はそういう背景にあると感じました。

でも・・・ところどころに違和感がありすぎます。
設置場所、置き方、それ以外に何もない等、
微妙な空気が漂っていて、B級スポットの香りを放っています。
観音様自体が比較的新しいし、看板も新しいので、
今後何か手を入れそうな気がします。期待したいところです。

以上、環境観音をお送りいたしました。

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