File 096 元禄まつど村(千駄堀民芸資料館)

松戸の駅から離れた閑静な住宅街に、
日本で唯一の「かぼちゃアーティスト」による作品が陳列されているという。
併設で民芸品の博物館があるということで、あわせて訪問してきました。

元禄まつど村(千駄堀民芸資料館)
【所在地】千葉県松戸市千駄堀1010
【地図】googleマップ
【HP】松戸市観光協会のHPから
【交通手段】駅から結構離れていますので、車かバイク推奨。

2010/01/17訪問

昨年の11月頃の話になりますが、
私のHPをご覧になった方から、今回紹介する物件の訪問を薦めるメールをいただきました。
メール文中やアドレスにお名前がなかったので誰と書けませんが、
この場所でお礼申し上げさせていただきます。ありがとうございました。

それから1ヶ月後、B級スポットファン必読の雑誌「ワンダーJAPAN」冬号が発売されました。
その雑誌内に、今回の物件が掲載されていました。
せっかくメールをいただいたのに出し抜かれたような気分でしたが、
自身も早く訪問してみたいという気分が高まっていました。
そういった背景もありまして、年末年始の時、今年最初に訪問するスポットと決めていました。


まず最初に申し上げますが、このスポットがある場所は結構わかりにくいです。
道中に案内板が全くないため、普通の地図を持っていっても迷うと思います。
グーグルなどの地図を持って、まず「松戸運動公園」のバス停を目指し、
その道路を東方向に走って、つきあたりの五差路を「東」に走っていく、
という感覚が一番みつかりやすいと思います。
こういったことを書くということは、当然私も迷ったわけですが・・・。


五差路からくねくね道を走って交差点を左に曲がると、
こんな感じで、「元禄まつど村」の看板が見えてきます。
奥に駐車場がありますので、そこに停めて中に入ります。

すると2人の年配の男性がにこやかに談笑していたので、
話かけてその輪に入ってみました。
その男性の1人が、「元禄まつど村」の館長、中舘さんでした。
もう1人の男性は、この館長を慕っているようで、
開館日には応援にいらっしゃるそうです。


入口左には雰囲気のある建物があります。
なんと館長の手作りで建てた建物だそうです。
ここまでの雰囲気が出せるのは凄いです。

そして、右側は・・。


こんな感じでこのスポットの売りである、かぼちゃアートが並んでいます。


実はここに並んでいるものは、最近の作品だそうです。

館長がかぼちゃアートを作り始めた頃は、
かぼちゃの中が生の状態で次々作品を作っていたそうです。
そのために作った作品をそのまま飾っておくと、中から腐っていって、
色を塗っていた面がどんどんダメになってしまったそうです。
そのため、過去の作品はほとんど残っていないそうです。

それを解決するために、館長自らいろいろな品種改良を重ね、
中がカラカラに乾燥できるので腐らないという、
このアート向けのかぼちゃを開発したそうです。
その腐らないかぼちゃで作られた作品が、今ここに並んでいるわけです。


この場所の営業時間。
開館日は日曜日、祝日のみ。
10:00〜17:00だそうです。
平日、土曜日はお休みですので、訪問の際はご注意お願いします。

古民具が展示されているという、左の建物に入ってみます。


入口からものすごい密度で陳列されており、圧倒されます。


今さらですが、このスポットの簡単な説明。
平成6年に誕生したそうで、16周年ぐらいになります。


ものすごい量が陳列されています。
ですが、建物の屋根が高いことと、陳列のうまさからくるものなのか、
意外と狭く感じません。


これらは特に買ったものではなく、もらってきたものだそうです。
それにしても同じものがたくさんというわけではなく、多種多様で見ていて面白いです。


館長が色づけをするというので、見学。
こちらは鶴の頭頂部を赤く塗っているところ。
元になっているのは、やはりカボチャです。


こちらは本家のかぼちゃアート。
以前作ったもの顔がはげたので、色の塗りなおしをしています。
かぼちゃの盛り上がりと、完成時の雰囲気からして、
やはりお相撲さんの顔がマッチしているようで、お相撲さん顔の作品が結構あります。
そのほかにも食虫動物を乾燥させて色を塗ったもの、風景のジオラマ等、
館長が作り上げる作品は多岐にわたります。


とまあ、こんな感じの場所です。
かぼちゃアートはもちろん、古民具の圧倒的な陳列もあり十分楽しめますが、
このスポットで一番のみどころは、館長の人柄だと思います。
実際に館長とお話してみると、その意味がよくわかると思います。
この建物の中には著名人との記念写真などが多くあり、
おそらくはこの館長の人柄を慕って訪れる人が多いことを物語っています。

行くのが難しいという欠点を除けば、入館料は無料ですし、
B級スポット愛好者には絶対に訪問していただきたい場所だと思いました。

以上、元禄まつど村をお送りいたしました。
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