File 083 長福寺

いすみ市の内陸部にある、3つの文化財、天然記念物を保有するお寺。
平成19年に作られた、巨大硯を使ったギミックがひそかに人気。

長福寺
【所在地】千葉県いすみ市下布施757
【地図】googleマップ
【HP】長福寺のHP
【交通手段】バイクか車で。

2009/10/12訪問

この日は朝から冷え込んでおり、冬ジャケを羽織ってバイクで出動。
いすみ市と言えば御宿、大原などの海に関する物件が有名ですが、
内陸はどうかということで、私的にオススメの物件、長福寺をレポいたします。


長福寺の看板は残り500mぐらいになると出てくるのですが、
そこからいきなり途絶えます。
とりあえずは写真のような「筆掛の槇」の看板を目印にすると良いでしょう。


看板に従って走っていくと見えてきました。
長福寺になります。


まずは案内にもあった物件。
境内左側にある天然記念物「筆掛の槇」。
「ロッテチョコレート」のベンチが良いです。
昔のロッテオリオンズのユニフォームにこんな色があったような。


説明。
一応言っておきますが「マキ」は千葉県の木です。
千葉観光検定等の試験に出るので覚えておきましょう。


幹はこーんな感じ。年代モノです。


そして本堂。
この本堂には2つの文化財があります。


その1、波の伊八の作品があるそうです。


その2、読みにくいですが、鎌倉時代の仏像があると書いてあります。
どちらも貴重なものですね。


このお寺以外で「波の伊八」の作品を保有しているところは、
どこも厳重に守られていますが、ここはオープンな感じで鑑賞環境が良いです。


こちらの欄干の彫り物が「波の伊八」の作品ですね。
波の彫り方は他の場所で見たものと同じ感じがします。そりゃそうですよね。
さすがに稀代の彫師というべきか、作る作品はどれも迫力があります。


こちらが御神体の仏像です。
酸化具合がいい感じです。

次はメインの物件を見てみます。


本堂右にあるこちらの建物。
この建物は平成19年に作られた「無量壽庵(むりょうじゅあん)」です。


中に入ると、中央にビックリするぐらい巨大な硯が展示されています。
スペックは130cm×95cm、厚さ13cm、1トンだそうです。

なぜ「硯」なのかというと、さきほどの筆と合わせて、源頼朝が絡んでいるんですね。
源頼朝が千葉に逃げてきたときに、このお寺で「平家を倒せ!」と連絡するための書状を作りまくったそうです。
そのときに使った硯がすばらしかったので、このお寺に「硯山」と山号をつけたということです。
その書状を書いているときに筆を掛けるのに使ったのが、前述の「筆掛の槇」ということなんですね。


そしてここの最大の売り。
ボタンをポチッと押すと、水が出て硯の色が変わるそうだ。
ボタンを押して動画を撮影実行!
しかし、ガラスへ光の映り込みが激しく、まともに撮れていませんでした。トホホ。


端から水が照射され、色が紫を帯びてきている硯です。
写真のせいか紫色に変わっていないように見えますが、肉眼で見れば結構紫色に見える・・・かも?

こんな感じの場所です。
貴重な文化財の束縛されない展示が3つ、そして硯ギミック。
すばらしいお寺なのですが、公共交通で行くには厳しい場所にあります。
バイクや車を持っているのでしたら問題ないとおもいますので、その場合はぜひとも訪問していただきたいと思います。

以上、長福寺をお送りいたしました。
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