File 081 戦争資料・昭和史レトロ館

東金市の大動脈、国道126号沿いにある古民家再生業者の店内にて、
「商品」である太平洋戦争関連の展示が行われている。

※旧住所から近い場所に移転しました。

株式会社守門
【所在地】千葉県東金市家之子453
【地図】googleマップ
【HP】株式会社 守門のHP
【交通手段】JR東金線求名(ぐみょう)駅から徒歩15分程度。

2009/09/27訪問

数日前、北東方面の物件探しのためネットサーフィンしていたところ、
国道126号の東金と成東の間あたりに、博物館があるというではないか。
しかし、当の博物館の持ち主が博物館として宣伝しておらず、展示物を売ろうとしている模様。
売られたら最後、この物件はなくなってしまうので、早いほうがよいということで本日訪問してみました。


実は1週間前、愛用していたデジカメが壊れてしまいました。
秋葉原で代わりのカメラを購入し、今回初めてレポに使用しています。
勝手とかがまだ掴めていないのでイマイチな写真しかありませんが、ご容赦ください。



国道126号の城西国際大学の近くに、このような建物がでてきます。
この道路は信号が少ないので、車のとぎれがあまりありません。
対向車に十分注意して右折、横断をしてください。


この建物は、株式会社守門の倉庫兼社屋のようです。
この会社は古民具の販売、古民家のリフォーム等を行っているようです。
入り口のほうに受付がありますので、写真撮影交渉。OKをいただきました。


入ってすぐの風景。
大量の古民家建築用の障子、木材などと一緒に、
かなり古い古民具等が置いてあります。

そしてこの建物の左手側に・・・。



「戦争資料」と描かれた看板とともに、大量の写真が壁に貼られ、
戦争に使われた衣服等が展示されています。
早速見てみます。


手紙とか。


慰問袋とは簡単に言うと、物品の仕送りみたいなもの。
お菓子とか日用品とかそういったものを入れて兵士に配られたそうです。


勲章と大砲の実弾?
ガラスが割れているけど何があったんだ・・?


軍服とか、当時の生活に使われていた日用品などの展示です。


バラ売り不可。
ここの店主はまとめて売り払おうとしているようです。
展示物に寄贈品なんかがあったのは気のせいでしょうか。


2階にあがってみます。


2階は写真がメインです。
ところどころの日の丸が雰囲気をかもし出しています。


一部の写真。
ま、こんな内容ですから、当然死体写真もあります。
グロいのがNGの人は注意してください。


個人的に本物だったら価値がありそうだと思ったもの。
戦艦大和の艦長直筆だそうです。


ググったら艦長の名前が違うような気がするけど・・。


店内にあった額。綾小路きみまろさんのサイン。
この人は田舎暮らしをしていて、よくワイドショーに家が紹介されるのですが、
この会社が作ったそうです。へぇー。


こんな感じの場所です。
ここの社長さんが展示物売ろうとしていることからわかるとおり、
展示、陳列方法に力が入っておらず、雑です。

しかし、展示してある資料そのものは結構なレベルのものばかりで、
できれば、今後生まれるであろう新しい持ち主は、
少し立派な箱で保管、展示してほしいなと思いました。

ただ、展示が雑とは言っても無料ですし、
気兼ねなく見ることができるというメリットもありますし、
売却されてしまうまえに訪問してみてはいかがでしょうか?

以上、戦争資料・昭和史レトロ館をお送りいたしました。


2018/09/09

この物件は上記レポから2年後ぐらいに、東金の別の場所に会社ごと移転後、
しばらく続けていたようですが、いつのまにか看板が撤去され、
もともとの古民家リフォーム会社の敷地となってしまい、博物館自体が無くなっていました。

貴重な展示物群は姿を消し、存在もいつしか忘れ去られようとしていました。



2018年9月9日、私はバイクで九十九里の海岸線を走っていました。
場所は不動堂海水浴場付近。



不動堂海水浴場すぐ手前の交差点です。
この季節は海水浴客が多く、車の往来も多いです。

そのロードサイドには、繁盛しているお店もあれば、
装飾が下手で誰もが目もくれず、通りすぎてしまいそうな建物が並んでいます。



しかし、その中の印象深い1つをそれを見て、バイクを停めました。
私にとっては、非常に見覚えのある看板が掲げられていたからです。

バイクから降りて、確認する。間違いない。



休憩中の看板が掲げられていますが、無視して建物に近づくと・・・
TVには競艇中継が放映されていて、スポーツ新聞眺めている老人が。

率直に、以前東金にあった博物館にあった展示物ではないでしょうか?と尋ねてみると・・・
ビンゴ。その通りでした。
そもそも、こちらの老人は東金時代からの博物館の館長でした。

観覧と撮影について承認をいただき、中に入ります。



見覚えのあるサイズの紙に貼られた写真、独特の説明文。
東金のあの思い出がよみがえります。



展示物の保護の雑さも引き継いでいます。
たぶん爆発はしないようになっているとは思うが、実弾があり、
当時の生活に使われた家具、写真、漫画・・・



軍服マネキンは10体程度。
以前はいっぱいありましたが、かなり絞られたという印象。
残りの軍服は、史跡観光地のコスプレ衣装みたいにハンガーにかけられていました。



展示物の一部は値札が貼ってあり、購入することができます。
変わったな、と思ったのは、法外な値段がついているものは見当たらず、
200円程度のお皿等、意外と手がだせそうなものばかりです。

この手のコレクターではないので買うには至りませんが、
ひょっとしたらほしい方にとっては結構穴場かもしれません。


あと、この場所の面積ですが、最初の博物館より狭くなっており、
おそらく20分の1ぐらいになってしまっているのではないでしょうか。
それぐらい、元の場所はかなり広かったのです。


とまあ、こんな場所でした。
この手のスポットは無くなったら永遠にみられないパターンが多く、
まさか移転して復活しているとは夢にも思いませんでした。
ただ、今回の復活した建物、以前に増して入りにくい雰囲気を醸し出しています。
たまたま海水浴シーズンだから公開している可能性もあり、
秋になり訪問客がすくなければ閉めてしまう可能性もありますので、興味がありましたらお早めに。


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