File 080 堀江水準標石

浦安にある、2007年に土木遺産に指定された石。
異国の手により作られた石は、なぜか神社の境内に安置されている。

清瀧神社(せいりゅうじんじゃ)
【所在地】千葉県浦安市堀江4丁目1−5
【地図】googleマップ
【HP】清瀧神社のHP
【交通手段】東西線浦安駅から徒歩5分程度。

2009/09/19訪問

この日から1週間前、「千葉観光検定」なるものを受験しておりました。
試験結果は10月30日までに郵送で届くとのことです。

今回の物件ですが、その千葉観光検定の中に問題文として掲載されていた物件です。
名は堀江水準標石といいます。

物件の説明を。

浦安は東京湾と江戸川が近く、江戸時代には水郷都市として栄えていました。
しかし、海岸沿いということと、巨大な川があることが原因で、
高潮等の水害に遭いやすいというデメリットも持っていました。

明治時代が始まって間もないときに政府は、
東京都心から近い江戸川、利根川の水害を防ぐために、オランダから水工技師団を招聘しました。
その中の1人リンド氏が、治水工事の基準となる水位の基準点を測量して決定しました。
その基準点となった地点が今回の物件、堀江水準標石となります。

これによって決められた数字Yedogawa Peil(Y.P)は、現在も水位の基準として使われており、
治水工事には欠かせない数値となっております。
これは土木工事の歴史的に見ても重要なもので、2007年に土木遺産に認定されたそうです。

それではレポします。


物件の名前にある「堀江」というのは地名のようです。
浦安駅すぐの交差点で、看板が堀江の方向を示していますのでその方向に歩いていきます。


境川を渡ります。
江戸川の支流になるわけで、昔は交易のためにたくさんの船が往来していたと思われます。


駅からあまり歩かずに到着しました。
ここが清瀧神社になります。



道路の向かい側から神社入口。


本堂です。
この神社は本堂の裏に、かなり掘り込まれた昔の本堂があります。
これは結構すごいので、現地で見ていただければと。

本堂の左脇のほうに歩いていくと、物件がありました。


これが堀江水準標石になります。


右のぽこっと出ているところが、ちょうど通常時の江戸川の水の高さということになるんでしょうか。
となると、自分は江戸川の水より低い位置に立っていることになるわけです。
堤防がどれだけ偉大かわかるような気がします。

物件がこういったものに認定されなかったら、昔の建物の基礎なんかと間違えられて、
そのまま歴史の闇に埋もれてしまったのではないかと思います。
こういう何かの由来があるものはどんどん認定していって、日の目を見られるようにしてほしいですね。


帰りに浦安名物の「焼き蛤」でも食べてみます。
行く途中にあった店、越後屋です。
入ってみると、ちょうど焼き蛤を作っている最中でした。
大きいザルに湯通しされた貝の身を串にさしてタレと絡める。
そのあとはあぶるように火を通しておわり。

調理の間に「焼く」というステップがほとんど無いように感じるのだが・・・。


これが焼き蛤。
1本110円です。アサリバージョンもあります。
これは美味しいです。味付けは佃煮、うなぎのタレ系なので、ご飯が欲しくなります。
量は少ないですが1粒1粒が味わい深く、110円という値段はそれほど高くないと思います。
浦安へお寄りの際はぜひどうぞ。


以上、堀江水準標石をお送りいたしました。
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