File 076 新国立劇場 舞台美術センター資料館

利根川沿いの道路からアクセスできる閑静な住宅街に、
日本最高峰の劇場である「新国立劇場」の舞台美術に関する資料館があります。


新国立劇場 舞台美術センター資料館
【所在地】千葉県銚子市豊里台1−1044
【地図】googleマップ
【HP】新国立劇場のHP
【交通手段】バイク・車で行ったほうがよいです。

2009/08/09訪問

昨日は柏のスポットを訪問するも不発、本日は銚子方面を捜索。
今回訪問する物件は先日の夏休みの時に見つけたのですが、その時は月曜日でしたので休館中でした。
あらためて本日訪問し、全貌を知ることができましたのでレポいたします。

まずは利根川沿いのドライブで人気のある道路、356号を通って銚子方面に向かいます。
この道路は加速の遅いトラックが多く、信号のたびに行列ができます。
直線ではあるが運転しにくく、前にトラックがいると前方の視界がさえぎられ、事故が多い道路だと思います。
正直に言うと地元の人以外には、ここを走ることをお勧めしたくないです。
そんな356号を走っていくと、下総豊里という駅があります。
その駅近くにある74号から内陸に向かって走るとすぐに、豊里ニュータウンという住宅街があります。


ここが豊里ニュータウン、という看板はありませんが、
新しい家がたくさん密集して建っているので、なんとなくこのあたりだとわかるのではないでしょうか。
写真の交差点を左に入ります。


少し進むと、なにやら巨大な建物が見えてきます。
接近していきます。


ここが今回の物件、新国立劇場 舞台美術センター資料館になります。
地元の人にはすまないですが、周囲の環境に見合っていない建造物のような気がします。

少し進むと駐車場がありますので、そこに停めて入ります。


入口から。

入場料は200円。子供100円。
館内撮影禁止なので、以降写真はありません。

まず、この場所の説明。

新宿駅から京王新線1駅で行ける初台駅の目の前に、新国立劇場があります。
この劇場では1つの演目が1週間〜1ヶ月の間で公開されていますが、
オペラなので完全な新作はほとんどなく、以前にも公演されたものを数ヶ月置いて再公演しているわけです。

それの問題点として、そうは遠くない未来に再度同じ演目で公演しているのに、
そのたびに小道具、大道具を作るのはムダな労力になっているわけです。
それを解決するために、小道具、大道具用の倉庫をこの地に作り、保管、再利用することにしたわけです。
あわせて道具類を修復するスタジオ、今回訪問する資料館が作られました。

新国立劇場で見られるほとんどの見世物はオペラ劇ですので、
それにしたがって、展示されているもののほとんどがオペラ劇のものです。

展示物の基本は1つ1つのオペラ劇で使用された衣装と、
高名なデザイナーが書いたと思われるそれの衣装デザイン図、
そのオペラ劇のストーリー、劇中の写真が中心です。

ワタシは生まれてこのかた、劇はほとんど見たことがありません。
学生時代に京劇、あとはディズニーランドの舞台アトラクションを見たぐらいです。
当然、オペラ劇というものは全く見たことがありません。
そんな素人が見ているものですから、的外れのコメントかもしれませんが、
今回見た限りでは、オペラは普通の劇団四季のようなものと違って、
かなりお金がかかっている、お金持ちが見る劇だなあ、という印象を受けました。

その理由の1つとしては、豪華な大道具で彩られたステージのすぐ手前に穴があり、
その中にはオーケストラが演奏するセットがあるんですわ。
そこから指揮者の頭だけがちょこんと出ていて、劇を見ながら指揮して、音楽とステージの動きを連動させるわけ。
この仕組みは知らなかったのでビックリしました。

2Fは企画展用のスペースで、今回は演劇ポスター展でした。
ここ10年ぐらいに行われた、全国各地の舞台劇のポスターが展示されていました。
これはなかなか面白かったです。

あとは視聴覚室があり、パンフレットに書いてあるスケジュール表のとおりに、
大画面でオペラ劇のビデオが鑑賞できるようです。

こんな感じでした。
初めてみる人には、なかなか良い展示物かなと思いました。
今日は天気が怪しいのにバイクで来てしまったので天気が気になって、
流れていたビデオを全部見ようという気になれませんでした。
ここはビデオを見ながら、3時間ぐらいゆっくりするのが良いかなと思いました。
また、意表をつくようなトリッキーな展示物は全くないので、大人向けの施設かと思います。
子供用料金が設定されていますが、お子様には全くオススメできません。

資料館を出て、倉庫を見てみます。


こちらが大道具、小道具を作成、修復するスタジオ。入ることはできません。

この物件のある豊里ニュータウンの周りには何もないような気がするので、
このニュータウンの住民の何割かは、ここに勤めているような気がします。たぶん。


こちらが巨大な道具を保管していると思われる、倉庫群。
近くにはコンテナが山積みになっている場所があり、新宿までの輸送を考えた施設になっています。


以上ですべてになります。

正直、マジメでそこそこ興味深いスポットなのですが、いかんせん立地が悪すぎます。
おまけにこの施設の看板、近辺の道路には全く見あたりません。
ネットでの情報もほとんど無く、関係者の一部の人しか来なくてよいよ、
というような態度で運営していると受け取られても仕方ありません。
もうちょっと宣伝してもよい場所なんじゃないかな、と思いました。


というわけで新国立劇場 舞台美術センター資料館をお送りいたしました。
>>Return