File 074 富津埋立記念館

富津市の人気観光スポットである富津岬、TEPCOエネルギーパークに隠れてしまった、
官製箱モノの記念館。
金にモノを言わせて作られた建物は、未来的な雰囲気とチープさを醸し出す。


富津埋立記念館
【所在地】千葉県富津市新井932−34
【地図】googleマップ
【HP】富津市のHPから
【交通手段】バイクか車で。

2009/07/29訪問

この日は晴れたかと思えばどしゃぶりの雨が降る、夏らしい天気。
その天気の中をバイクで駆け抜けて到着したのがこの物件。
早速レポいってみます。


入口の看板。
公民館と富津埋立記念館の案内が書かれています。

よーく見てください。
ショートゴルフって文字が読み取れます(笑)


公民館のほうに走っていくと右手に「富津埋立記念館」の看板があり、
それにしたがっていくと、駐車場とともに物件が現れます。



これが富津埋立記念館です。
ご覧のとおり、奇怪な外観です。

この建物は木更津の海での伝統的な漁行方法である「すだて漁」と、
富津岬にあった砲台のイメージを混ぜて作ったとのことです。


記念館の外にあった石碑。作者は濱田幸一とあります。
木更津の発展に尽力してかつ、税金を大量に投入してアクアラインを引いた張本人でもあります。
この人がいなかったら、木更津は千葉の片田舎の静かな街だったかもしれませんね。


入場料は大人100円、子供は50円。
写真撮影NGなので、館内の写真はありません。

入口すぐには受付があり、その部屋はドーム型の天井とともに大漁旗の展示がされています。
展示場への入口はかなりお金がかかっていそうな自動ドアになっていました。
進んでいくと、埋立の説明が少しあったような気がしますが、それはすぐに終わり、
展示物のほとんどが漁業に関するものばかりでした。
船の小さい模型がやたらと置いてあり、他は漁業に使用する道具の展示などで面積を割いていました。

それが終わったあとは、なぜか幕末の志士に関する資料展示があり、
そこから進んでいきますと、通路に戦跡に関する資料の展示がありました。
今はなき第三海堡の写真をはじめとする、富津岬から見える海堡についての説明がありました。
個人的にはこれが一番重要な資料に見えました。

そのまま入口に戻り、1周しておわり。

感想はというと、はっきり言ってつまらない博物館かなと。
埋立記念館と言うわりに、埋立に関する情報はほとんどありません。
実質漁業資料館といった展示内容ですが、展示に工夫が無く面白くないです。

小学生のマジメな社会研究用の施設といった感じですが、
そうだとしたらつまらなくしてどうする。子供たちの興味をひくような工夫が必要なんじゃないかと思う。
たとえば生きた魚を「すだて」で囲んだ水槽の中に展示したりと、水族館チックにしてみるとか。

今回のワタシのように普通の見学で入った場合、
どこを見ても見所がなく、つまらなさすぎて飽きてしまいます。
唯一褒められるのはメンテナンス、掃除が行き届いているところぐらい。
お役所のお堅い人が企画して、税金を投入するためのハコモノという印象しか残りませんでした。

そもそも富津の海を埋め立てて工業地帯にしたときに、
埋立により漁業ができなくなった人を慰めるために作ったという意味合いがあるようですが、
それならまず、この展示物の統一性のなさをどうにかしてほしいなと思いました。
これほど一貫としたテーマが無い博物館はひさしぶりに見ました。

奇抜な建物が見たい、このレポが本当か見てみたいという奇特な方以外はオススメできません。


以上、富津埋立記念館をお送りいたしました。

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