File 039 稲毛亭

今や巨大ホームタウンとなった稲毛の街は昔、
JR稲毛海岸駅のあたりから海が広がっていました。
そのときに海の家として営業してきた店が、今もその姿を残している。
2008年末で閉店の情報を聞き、かけこみで訪問。



千葉トヨペット本社
【所在地】千葉県千葉市美浜区稲毛海岸4−5−1
【地図】googleマップ
【HP】千葉トヨペット
【交通手段】稲毛海岸駅か、稲毛駅から歩いて。

稲毛亭
【所在地】千葉県千葉市美浜区高洲1−16−39
【地図】googleマップ
【HP】なし
【交通手段】上記千葉トヨペットから歩いていけます。


2008/12/20 訪問

ネットで、昔ながらの建物で食事できるということで有名だった稲毛亭が、
今年いっぱいで閉店するとの情報があがりはじめたので、閉店するまえに駆け込み。
ついでに大きい道路をはさんで向かいにある、「千葉トヨペット本社」もみてきました。


まずは千葉トヨペット本社に訪問してみます。


本社の建物です。かなり立派です。
それもそのはず、ただの建物じゃないのです。

明治32年、今の東京の日比谷公園の近くに日本勧業銀行の本店として、この建物が建てられました。
明治建築界の三大巨匠の一人、妻木頼黄(つまき よりなか)の手により、作られています。
日本勧業銀行は別の場所に新しく移転しましたが、この建物がもったいないので、
その形のまま、現在は谷津バラ園になっている谷津遊園内に「谷津遊園楽天府」として移築されました。
谷津遊園は1982年に閉園され、この建物は「千葉市役所庁舎」として移築されました。
そして現在、千葉トヨペット本社が有形文化財の社屋として使用しているわけです。
著名建築家が建築した100年近い歴史を誇る、貴重な建築文化財なわけです。


入口。こんなに大きい店舗なのに、土曜で昼時なのに俺しか客が居ない・・。
現役首相風に言うと、みぞうゆうの不況のためでしょうか?
ショールームをみていてもセールスつかないし。スズ菌車に乗ってきたからでしょうか?


入口から入ってすぐに、この建物がどんなものかの説明が書いてあります。
そこからは普通の社屋になっていて、特に凄い作りでもなんでもなく、
普通のビルのオフィスのような感じで、目新しいものはありませんでした。


建物の裏に回ってみます。古めかしいロゴが目立つサービス工場がありました。
これといったものはありませんでした。


伏魔殿っぽく撮ってみた。俺のテクではこれが精一杯。


あとは普通に中古車の展示場のみで、これ以上は何もありませんでした。
新車のときは高かったプログレが45万円で売っていたのには驚いた。少し欲しいとは思ったが・・。
あとはアリオンの中古車が異常に多かった。ダメ車なのかな?

それでは目的の稲毛亭に移動します。
千葉トヨペット本社から道路をはさんで向かいにあります。


到着。看板が出ています。


店舗外観。
海の家として営業していたのがわかるような、そんな外観です。


入口の看板。レトロな雰囲気です。


入ると、こんな感じ。
床のテカリとはげ具合が年代を感じさせます。
靴を脱いでゲタ箱に入れます。


これが店内。
入った後、注文方法がさっぱりわからなかったので店員さんに聞いてみたら、
空いている席に座っていれば注文をとりに行くとのことなので、
そのへんの空いている席に座ります。

とりあえず名物またはオススメのものがないか聞いてみたところ、
「貝フライ定食」を薦められたので、それを注文。


壁に貼られているメニューです。
よくあるテーブルごとにあるメニュー板はありません。
一般的な定食屋とあまり変わらないようなメニューです。


注文してから10分ぐらいで出てきました。
これが「貝フライ定食(710円)」です。

いただきます。


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ウマイやん!

フライの中身はあさり入りの団子みたいになっているのですが、
あさりの味がうまく活きてジューシーな汁がしたたる、よい味つけになっています。
味噌汁もうまいし、ご飯も適度に大盛り気味(これが重要)、お新香も良し。
正直「○よい亭」「○戸屋」の味が馬鹿馬鹿しくなる、よい味付けです。
近くには団地がたくさんあるのですが、こんな安くてうまい店へ歩いて行けるのがうらやましいです。

完食後、会計。
テーブルの番号を言うと、食べたメニューを言って確認してくれるので、そのぶんのお金を払います。
レジもなにもなく、レジ係の人は箱に入った小銭の山からおつりを取り出して、それを渡してくれます。
そろばんで計算するあたりが、雰囲気を大事にしていて良いです。

ひさびさに良い物を食べました。満足です。



実は上で紹介したのは裏口のようで、こちらが正面になります。
どちらで入っても雰囲気はいっしょですが。


こんな感じの稲毛亭ですが、今年いっぱいで閉店するそうです。
レポを書いた時点であと2週間で閉店なわけですが、かけこみで行ってみて損はしないはずです。


以上、稲毛亭をお送りしました。
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