File 032 浸透実験池

木更津の海岸沿いに大きなドーナツ型の地形がある。
名称は浸透実験池と言い、高度成長期における工業地帯の立地調査の名残である。
現在もその形を残し、野鳥の巣として余生を過ごしている。


浸透実験池
【所在地】木更津のホテル三日月の近く
【地図】googleマップ(航空写真モードで見てみましょう)
【HP】無し。
【交通手段】ホテル三日月を目指して走ってそこから適当に。現地では結構汚れるので注意。

2008/11/15 訪問

今や日本を代表する企業となった「新日鉄」が、
1960年代に木更津に製鉄工場を建設しようと考えていました。
条件の1つとして、鉄を冷却するのは海水ではだめなので、真水が作れる環境が必要でした。

そこで木更津の海に近い、小櫃川の水を使えないかと考えました。
この方法に問題が無いことを検証するために、小櫃川と木更津の海の間に実験用の池を作りました。
それが今回訪問する「浸透実験池」となります。

具体的な実験手法はわかりませんが、
川から真水を吸い上げると、海のほうから海水が川に逆流してこないかとか、
工場からの排水と海水がまじると、周囲にどういう影響があるか、
そのあたりではないかと想像できます。
この実験の結果、新日鉄はこの地に工場を建設することを断念したそうです。


前置きが長くなりましたが、この浸透実験池をレポしていきたいと思います。



行くときの目印、ホテル三日月「竜宮城」まで来ました。


三日月入口。建物はかなり大きいです。
とりあえずバイクと記念撮影。
もし入るのであれば、日帰り入浴でも1人あたり予算は4000円は見積もってください。


ホテル三日月から細い道をたどって南下していくと、このような建物があります。
背景のホテル三日月からどのあたりか想像してください。


建物の向かいに金網の入口があります。
左の隙間から入ります。


入って右手の風景。干潟と大量の葦が見えます。
干潟にはまだ水がたまっており、完全に引いていません。


入り口左手にはバイオトイレがありました。



この浸透実験池、木更津ブームで一時的に人気がでたことがあります。
その人気に乗ってつくった干潟の生物紹介?の写真が、人気が無い今は放置され、色あせています。


干潟を右手に、小道を歩いていきます。


5分ほど歩くと、周りは葦だらけになってきました。まだまだ続きます。


さらに5分ほど歩くと、道が荒れてくるのと同時に、コンクリートの建物がみえてきました。


透き通ったたまったばかりの水が残っています。


コンクリートの建物。現役の時はどういう使われ方をしていたんでしょうかね。
なんとも奇怪な形です。


建物脇にロープが垂れています。
ロープが「のぼっていけ」と訴えてきたのでよじのぼります。


登れました。
ひさびさに腕の筋肉を使った運動したわい。


建物の細長いところ。葦だらけ。



その建物から北の方向を撮影。建物はホテル三日月です。
おそらく中央の緑っぽいのが浸透実験池の中心の円のはずです。
本当はこの写真の左側のところに小道があって行けるはずなのですが、
潮が引いたばかりのせいか、道がぬかるんでいて危険。

他の道は見当たらず、結局先に進むことは断念しました。


入口にもどって、そこから再度撮影。
赤丸で囲んでいる少し盛り上がっているところが、地図からみえるドーナツ型の中心にあたる場所です。

中心が見れなかったのは悔しい。ここにはもう一度リベンジ訪問してみたい。
もし、訪問する場合は注意すべき点としては、
○干潮時間帯+地面乾燥時間を考慮して行く(干潮の時間は気象庁のHPに掲載しています)
○数日晴れが続いて、普通の道のぬかるみが無さそうな日を選ぶ。
○ゴム長靴持参
以上の準備をきちんとして訪問してみましょう。



2008/11/30 再訪問

本日リベンジ訪問。


再びやってきました。


序盤のぬかるみも長靴で軽々突破。長靴最強です。


例の建物まで到着。


例の建物のすぐ近くにある、前回行けなかった道。
万全の準備を整えている今回は一気に突撃します。


かなり細くなってきました。
前回もここまでは行けました。


問題の箇所。踏むとずぶずむめりこみます。前回はここが抜けられなかった。
今回は簡単に突破。物件はもうすぐです。


突然ひらけた場所に。
とうとうやってきました。ここが浸透実験池です。
写真に写っているのは左半分です。
池の島から茶色くなった鉄パイプが怪しく延びています。
全景は下のリンクをクリック。
浸透実験池 全景(写真くっつけ合成)
確かに円形で、航空写真にはっきり出るのも不思議ではありません。
背伸びして中央に目を凝らすと、中央にもくぼみがあり、水がたまっていることがわかります。
果たしてどういう方法で実験したのでしょうか?見ただけでは全くわかりません。謎です。


池を振りかえると、例の建物と自分が歩いてきた道が見えます。
無事に浸透実験池が見れて満足した後、例の建造物から海のほうに歩いて干潟のほうに出てみます。


葦だらけのすぐ先に海が見える。現地で見ると結構不思議な景色です。


干潟が波でおもしろい模様になっています。
あっちこっちに穴があり、貝や蟹がすんでいることがわかります。
しばらく海の香りを満喫しながら休憩。
誰も居ないなか、時間を気にせず海を眺めるのは気持ちよいですよ。



一息ついた後おなかが空いたので、近くにあるわくわく市場を訪問してみることに。
TV等で放映されて有名なことは知っていましたが、訪問するのは初めてです。


入り口にいきなり恐竜のオブジェ。
まさかあそこの生き残りがここで見れるとは・・・。
なんか目が怖すぎるんですけど。


こちらがゲートです。入ります。

目的地は有名な「かもめ食堂」。
敷地を歩いていくと程なく発見できたので、入ります。

そして名物「あなご天丼」を発注(950円)。


有名人のサインばかりです。
まいうーはすぐわかります。
まいうーサインは千葉県内でのスポットでは結構みかけます。
テレ東から近いからでしょうか?


木更津キャッツアイか、海ほたるロケで来ていた有名人が多いです。
左下のなすびって今何やっているのかな・・。


名物「あなご天丼」が出てきました。ボリューム感がスゴイ。
比較のためにコーラの缶を置いてみたが、あまり大きく見えない・・・。
味のほうですが、ムチャウマです。丼タレとあなごのマッチングが抜群です。
これが有名になる理由は食べてみて納得。これはオススメです。


以上、浸透実験池再訪問をお送りいたしました。

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