File 028 成田羊羹資料館

全国区で有名な寺社である、成田山新勝寺。
その参道で昔から続く、老舗の羊羹販売店が平成14年にリニューアルオープンしました。
それと同時に羊羹の博物館が建てられました。
日本で羊羹を扱っている博物館は数少ないそうで、ものめずらしさから訪問してみました。

成田羊羹資料館(なごみの米屋(よねや)総本店)
【所在地】千葉県成田市上町500
【地図】googleマップ
【HP】なごみの米屋 公式HP
【交通手段】JR成田駅から成田山への参道を歩いていくとあります。電車で来て、参道を歩いて雰囲気を楽しみましょう。

2008/10/04 訪問

成田山新勝寺は全国でも有数の歴史があり、規模の大きい寺社で成田で一番の観光地になっています。
参道では成田山へ参拝するお客さんをターゲットに商売していました。
参道の売店にはうなぎ、せんべい、漬物、羊羹が主に売られています。
昔、成田での羊羹のシェアは20社がせめぎ合っていたのですが、
最終的にトップの座を勝ち取ったのは、米屋という会社でした。
その米屋の総本店の中に全国では数少ない、羊羹の資料館があるとのことで、そこを訪問してみました。


成田山への参道。雰囲気があります。
うなぎをかっさばいているところには、人だまりができてきます。


まずは成田山新勝寺へ訪問。相変わらずデカイ。
ここは有名なので、特にレポはありません。


参道に戻って目的地へ。
ここが「なごみの米屋 総本店」になります。


案内。
店内を抜けて羊羹資料館に向かいます。


抜けるとすぐのところに羊羹資料館がありました。
入館料は無料です。


入口すぐ。レトロさがうまく出ている館内です。
1Fには羊羹の作り方や歴史が展示されています。
戦時中、糖分が補給できて長持ちする、そしてウマイところから、
羊羹はかなり需要があったようです。


2Fにあがってすぐ。
米屋の歴史、羊羹のパッケージ、昔使われていた道具などが展示されています。
米屋は1879年創業で、創業者が栗入りの羊羹「栗羊羹」を発明したそうです。
商売方法は手本になるところが多い。
簡単に言うと、他の会社は安いけど粗悪品を売って利益をあげていたが、
米屋は質の良いものを売るから絶対に値引きはしない、値引き要求する客はお断り、
と今のデフレ経済とは真逆の商売をしていたそうです。
結果的に今の繁栄につながるブランドが形成できたということですね。

また、羊羹のルーツですが、
中国から日本に伝わった羊の羹(羊肉のスープ)をルーツに、
なぜか今の形になったそうです。なので羊羹という漢字なのです。


こちらは昔の看板や、広告、ラベルなどが展示されています。
創業者の考えがいろいろと書かれています。
やはりこの時代に成功する人は、何かしらの哲学を持っている人が多いですね。


この道具、どこかで見たような・・。

ひととおり資料館を見終えましたので、外にある庭園を見てみます。


資料館のすぐ隣に庭園の看板があります。
看板の後ろに見えるのは、米屋の工場です。
窓から見てみると、工場は稼動中で食品の加工作業が見学できます。


一応庭園です。


羊羹の命の1つである水はここから湧き出ています。
飲んでみましたが、山の中にある清流の水とは違って普通の水でした。
温度が水道水と変わらないからかな?


創業者である諸岡長蔵氏の胸像です。
「己に薄く、他に厚く」が信条だそうです。
経営者としては当たり前だとは思うのですが、
実践している人は今の世ではほとんどいないのではないでしょうか。

帰りに店内で大量にあるみやげものの中から、
普通ランクの栗羊羹(1050円)を購入。家で冷やして食べてウマーです。
※ランクが高いほど、入っている栗がデカイみたいです。


以上、成田羊羹資料館をお送りいたしました。
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